日本ユニシス株式会社
株式会社 日立製作所
米ユニシス社(会長兼社長兼CEO=ローレンス A.ワインバック、米国ペンシルベニア州ブルーベル
以下ユニシス)および日立製作所(社長=金井 務 以下日立)は、オブジェクトソフトウェア技術の開
発、マーケティングおよび販売を共同で行うことで合意しました。両社は、ユニシス製エンタプライズサ
ーバー「ClearPath HMP IXシステム」上のオブジェクト指向COBOLコンパイラを共同開発します。
本合意により、ユニシスは、コンパイラのフロント部(*1)、クラスライブラリ、ブラウザ、ファイル/レ
コード定義ツール、COBOLエディタ等、日立のオブジェクト指向COBOL技術の世界的なライセンス権を
取得しました。
さらに今後両社は、協力関係をより深めるため、ユニシスのClearPathソフトウェア近代化プログラム
の一環として日立のオブジェクト指向COBOL製品であるOOCOBOLを販売することについても検討しま
す。
両社は合意に基づいて、日立のWindows NT(R) Workstation ベースのOOCOBOLのフロント部と、ユ
ニシスのCOBOLコンパイラのバック部とを接続し、ClearPath HMP IX上のオブジェクト指向COBOLコ
ンパイラを開発します。
共同開発される製品は、プログラミングとコンパイルの第1フェーズにWindows NT(R) Workstationや
ClearPath HMP IXのインテルノード(*2)を利用し、最終的なコード生成と実行環境にClearPath HMP
IXのOS2200ノードを利用します。
また、共同開発される製品では、現行の規格であるCOBOL85に完全準拠しているうえ、オブジェクト
指向の機能も持ち、さらにユニシス拡張機能をも提供します。さらにユニシスの統合コンパイラ・システ
ム(UCS)プログラムの言語間接続機能もサポートします。
米ユニシス社のブライアンハドフィールドClearPathビジネス担当副社長は次のように語っています。
「日立のOOCOBOLにより、ClearPath HMP IXシステムの顧客に、既存のCOBOLアプリケーションを近
代化し、画期的なステップアップを提供する機会を得ました。我々は顧客に、明日のアプリケーションに
必要とされるオブジェクト指向の能力、及びエンタープライズスケールのClearPath HMP IXコンパイラ技
術に結び付けられた最高のデスクトップ開発環境を提供したかったのです。日立のOOCOBOL技術は、
ユニシスのUCS技術とあいまって、これらの要求に完全に適合するでしょう。」
日立製作所 ソフトウェア開発本部の小平光彦本部長は次のように語っています。「日立は、オブジェ
クト指向技術の開発とその市場拡大に重点をおいて取り組んでいます。1994年、COBOLにオブジェクト
指向機能を取り入れ、世界初のオブジェクト指向COBOL製品を市場に投入しました。COBOL技術やシ
ステム技術に定評のあるユニシスとのこの度の協力関係樹立により、ユニシスのエンタープライズサー
バであるClearPath HMP IXのCOBOLの顧客が、オブジェクト指向という発展性があり力強いソリューシ
ョンを得られるものと確信しています。両社の今までの協力関係がこれを機会にさらに深まり、ユーザー
により優れたソリューションを提供できることを喜んでいます。」
エンタープライズシステム上の膨大なCOBOL資産を21世紀になっても有効に活用するために、
COBOLにオブジェクト指向技術を追加することは重要なことです。COBOLの規格委員会(米国では
NCITS J4、国際的にはISO/IEC/JTC1/SC22/WG4)は、1990年からCOBOLのオブジェクト指向の言語
仕様を開発していますが、ユニシスと日立は当初からこの開発に参画しています。
*1:コンパイラは、その言語仕様に従って構文を検査・解析するフロント部と、実行するハードウェアに
最適な目的コードを生成するバック部に機能分割できる
*2:ClearPath HMP IXは、WindowsNTが動作するインテルノードとユニシスのメインフレーム用OSが動
作するOS2200ノードで構成されています。
<他社所有名詞に対する表示>
・ClearPathは、Unisys Corp.の商標です。
・Windows NTは、米国およびその他の国におけるMicrosoft Corp.の登録商標です。
(* 本件は、4月22日8:30(米国東部時間)に米国にても発表しました)
以 上
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