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News Release

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平成10年4月8日

分散オブジェクト技術を活用したソフトウェア製品群、ソリューションサービスを商品化

−企業情報システムの相互連携を実現する システム・インテグレーション事業を本格展開−

  日立製作所はこのたび、分散オブジェクト技術を活用したシステム・ソリューション体系「Network
 Objectplaza」を強化し、メインフレームとUNIX/PCサーバ間やオープンシステム同士の連携を容
易にするためのシステム連携基盤製品、インターネットアプリケーションを容易に開発するための
機能部品を組み合わせたミドルウェア(アプリケーションフレームワーク)などのソフトウェア製品、
並びに分散オブジェクト技術を活用したシステムの構築、運用を支援するソリューションサービスを
商品化し、4月10日より販売を開始します。
  また、当社では、新しい技術を活用した製品やサービスのラインアップ充実に加えて、内外のソフ
ト・ベンダーとの協力を強化することにより、企業情報システムの相互連携を実現するシステム・イ
ンテグレーション事業を拡大していきます。今回、その第一弾としてSAP社との技術協力により、
「Network Objectplaza」のシステム構築技術を用いて、基幹システムとSAP社のERP(Enterprise 
Resource Planning )パッケージ「R/3」を密接に連携させる情報システムの構築を推進します。

  今回、当社が商品化したのは、企業情報システムの相互連携を実現する各種ソフトウェア、及び
ソリューションサービスです。

  基盤ソフトウェアの分野では、Java対応の基盤ソフトウェア製品を商品化するとともに、異機種間
の非同期型データ通信機能の強化、OMG(Object Management Group)の最新仕様に基づくセキュ
リティ機能の強化などを実施しました。システム連携の強化としては、メインフレーム上に構築され
た基幹システムの既存資産を新たに構築するアプリケーション環境やインターネット環境から有効
かつ容易に活用するためのラッピングツール「Object Wrapper」、流通アプリケーションパッケージな
どを含む複数のアプリケーションを相互に連携させるために、米国Concept Five Technologies社と
共同で開発したインテグレーションフレームワーク     「Secure Component Integration Framework」
に対応した支援ツール「Toolkit-Integration」など、異機種システム間のセキュアな連携を支援する製
品を商品化しました。また、様々なアプリケーションへ適用するための機能部品を組み合わせたミド
ルウェア(アプリケーションフレームワーク)としてインターネットアプリケーションを容易に開発できる
「Framework-Web for Enterprise」、分散オブジェクト技術を活用したシステムの構築、運用を支援す
る各種ソリューションサービスについても併せて商品化し、スピーディなシステム構築を支援します。

  さらに、SAP社との技術協力に基づき、「Network Objectplaza」のシステム構築技術を用いて、SAP
社のERPパッケージ「R/3」で構築する業務システムとCORBA(Common Object Request Broker 
Architecture)ベースのアプリケーション環境とのインテグレーションを積極的に推進していきます。こ
れにより、既存システムの大幅な変更なく、「R/3」で構築する業務システム、メインフレーム上の基幹
システム、インターネットアプリケーションなどをシームレスに相互連携させることが可能になります。

  近年、規制緩和や金融ビッグバンという言葉に象徴されるように、社会はグローバルな競争を前提
とする市場環境へと大きく転換しつつあります。このようなグローバルな市場で企業が発展していくた
めには、企業内あるいは企業間ネットワークで繋がれた異なる情報システムを密接に連携させること
により、これまでに蓄積してきた情報データベースなどの既存の経営資産をビジネスに有効活用して
いくことが求められています。これを実現するための技術としてCORBAやJavaに代表される分散オブ
ジェクト技術への期待が高まっています。

  これまで当社では、分散オブジェクト技術に基づくシステム構築の基盤となるミドルウェア「TPBroker」
を 1995年に米国Borland International社(当時Postmodern社)と共同開発を開始、1996年からは米
国Bank of America社の関連会社Concorde Solutions社とインターネットバンキング用のアプリケーショ
ンソフトウェアを共同で開発するなど、世界の先進企業と協力しながら事業を展開してきました。また、
昨年7月には、米国Concept Five Technologies社との共同開発によるインテグレーションフレームワー
クを含む、基盤ソフトウェア製品やソリューションサービスを「Network Objectplaza」として体系化すると
ともに、メインフレームデータベースとの連携「DABroker」、オンラインシステムとの接続「TP1 Access 
for TPBroker」、クライアントサイドの分散オブジェクト技術DCOM(Distributed Component Object Model)
との連携「VisiBroker Bridge」などの基盤ソフトウェアを商品化しました。

  一方、本年2月には、分散オブジェクト技術を使ったシステム・インテグレーション事業を拡大するため、
関連技術サポートを担当する専門組織「分散オブジェクト技術センター」を情報システム事業部内に新
設し、各分野を担当するシステムエンジニアを支援する体制を強化しました。

  当社では、今後とも分散オブジェクト技術をはじめとする新しい技術を活用した商品開発を推進すると
ともに、先進的なミドルウェアやERPパッケージを提供する内外のソフトウェアベンダーとの協力を強化
することにより、システム・インテグレーション事業を拡大していく計画です。

<主な新製品/サービスの価格・提供開始時期>
・「Object Wrapper」50万円〜平成10年6月末
・「Toolkit-Integration」180万円〜平成10年9月末
・「Framework-Web for Enterprise」980万円〜平成10年7月末
・「既存システム資産の活用支援サービス」個別見積平成10年6月末


<他社商品名称等に関する表示>
・ UNIXは、X/Open Company Limitedが独占的にライセンスしている米国ならびに他の国における
   登録商標です。
・ SAPおよびR/3は、SAP AGの登録商標です。
・ Javaは、米国およびその他の国における米国Sun Microsystems,Inc.の商標です。
・ CORBA(Common Object Request Broker Architecture)は、非営利の国際団体OMG(Object
   Management Group)が確立した分散アプリケーション開発のための標準仕様です。
・ DCOM(Distributed Component Object Model)は、米国MicrosoftCorporationが提唱する分散
  オブジェクトモデルの名称です。
・ VisiBrokerは、Borland International,Inc.の登録商標です。
・ その他、本資料に記載の会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。



                                                                                             以  上


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