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News Release

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平成9年9月29日

電子認証の専門サービス会社『日本認証サービス株式会社』の設立について

“49社が出資し、10月1日より電子認証書発行事業を開始”

「日本認証サービス株式会社記者説明資料」はこちら。
                                                     富士通株式会社
                                                    株式会社日立製作所
                                                     日本電気株式会社



  富士通株式会社、株式会社日立製作所、日本電気株式会社の3社は、共同で「日
本認証サービス株式会社」を設立、10月1日より業務を開始いたします。インタ
ーネットに代表されるオープンネットワーク上での電子商取引(エレクトロニック
・コマース:EC)が進展するにあたり、通信相手の相互確認や交換されるデータ
の安全性の確保が重要となってきています。新会社は、安全で確実な電子商取引実
現のための仕組みである公開鍵暗号方式に基づく、電子認証書の発行代行サービス
事業を行います。

  3社では、ネットワーク上の安全な支払決済手段実現のためのプロトコルである
『SECE(Secure Electronic Commerce Environment)』を昨年の7月より共
同で開発してきました。そして、その成果としてSECEの初版の仕様を去る9月
8日に発表いたしました。新会社は、このSECEの中で策定・開発される電子認
証機能に準拠し、電子認証書の発行代行サービスを専門的に提供する会社です。国
際的にも電子認証のインフラ(社会基盤)作りが実施される中で、我が国における
代表的な企業が共同で、中立性が高く信頼のおける電子認証書の発行代行サービス
を提供することで、ECの一層の進展に寄与することができるものと考えています。



  電子商取引の基本モデルでは、決済部分を受け持つクレジットカード会社や銀行
などが、電子認証書の発行対象である個人や企業に対し、本人確認や取引信用度等
の審査を行い、自らの責任において認証書を発行します。しかし、認証自体が取引
きの現場で重要な役割を果たすことから、認証書発行システム自体の運用・管理に
は、極めて高度でかつ厳格なセキュリティ基準を満たすことが要求されます。 

  そこで「日本認証サービス」では、ECに関する優れた技術と各種実証実験の裏
付けの元に、認証書発行システムを専門的に開発・運用する体制を用意いたします。
「日本認証サービス」は、当面自社内には認証書の発行管理機能を設置し、認証書
発行システムの運用については、3社の保有するセキュリティ施設に委託します。
そうした形態を取ることで、順次各セキュリティ施設間の相互バックアップを可能
とし、地震など自然災害発生時等のシステムの安全性向上を図ります。また、認証
システムの運用にあたっては、電子商取引実証推進協議会(ECOM)が作成中の
「認証局運用ガイドライン」に規定される運用基準への準拠も図ります。認証主体
であるクレジットカード会社や銀行は、審査結果に応じて「日本認証サービス」に
電子認証書の発行を委託することにより、複雑なセキュリティ管理から解放されま
す。

  新会社の発足にあたっては、3社が発起人となり、それ以外に主要企業46社が
出資し、資本金の総額は4億7千万円となります。また、新会社の社長には富士通
から戸倉克行が就任する他、常勤取締役には日立製作所ならびにNECから各1名
が就任いたします。新会社の概要は、以下の通りです。


〔日本認証サービス株式会社  会社概要〕

・本社所在地:  東京都港区芝一丁目10番11号  コスモ金杉橋ビル
・資本金:      4億7,000万円
・出資比率:  ・富士通,日立製作所,NECが、各8,000万円
               出資比率:各17.02%(3社合計:51.06%)
             ・その他出資会社46社が、各500万円
               出資比率:各1.064%(46社合計:48.94%)
・役員構成:  ・代表取締役社長    戸倉  克行(とくら  かつゆき)
              (前 富士通  ソフト・サービス事業推進本部主席部長)
             ・常勤取締役      小林  征二  (こばやし  せいじ)
               事業推進担当(前 日立製作所情報事業本部事業本部長付)
             ・常勤取締役      長迫  忠良 (ながさこ  ただよし)
               管理担当    (前 NEC EC推進本部EC事業推進統括部長)
              (他に非常勤取締役3名、非常勤監査役1名)
・従業員数:    設立当初10数名                               


・認証書発行サービス料:
    基本料金
    ・消費者向け: 1,800万円/1認証単位/1年(1万5千枚まで)1万5千枚を
      超える分については、450円/認証書1枚/1年
    ・加盟店向け:3万6千円/認証書1セット/1年
   (注1)上記料金は、いずれも認証書発行主体であるクレジットカード会社、
     銀行等に対する価格であり、この金額が直接消費者あるいは、加盟店に対し
     請求されることを意味するものではありません。
   (注2)上記各認証書のサービス期間は、日本認証サービスが認証主体に対し
     て設定する(課金のための)単位期間であり、認証主体が発行する認証書に
     付与する有効期限はこれとは別に定められます。
   (注3)上記料金における認証単位とは、クレジットカード業界のブランドに
     相当するもので、同一の認証主体が複数のブランド用の認証書を発行する場
     合は、1ブランドが1認証単位となります。
   (注4)ここで、加盟店とはネットワーク上で商品を販売し、電子的な方法で
     決済を行おうとする企業の総称として、クレジットカード業界の用語に従っ
     て使用しています。
・オプションサービス料:                                       
    ・データ保管(アーカイブ)契約など、認証書発行サービス以外の業務に関し
      ましては、個別見積もり方式にて対応いたします。
    ・同一の認証主体が、複数の認証単位(ブランド)の認証書の発行を委託した
      り、複数のセキュリティ施設に認証書発行を分散して委託する場合は、上記
      認証書発行サービス料とは別に費用を申し受けます。
    ・サービス概要
        −電子認証書の発行代行サービスおよびその関連サービス
        −電子認証書の発行主体に対する各種コンサルテーション(オプション)
        −電子認証書発行システムの構築に関する企画および設計の支援
         (オプション)
・対象顧客: ・当初は認証に対する需要が明確になっているクレジットカード業
              界ならびに銀行業界向けを中心にサービスを開始します。
            ・将来的には、証券業界、保険業界、また企業間の電子商取引を実
              施する各業界、さらには、需要が明確となった場合には各種公共
              サービス向け等にも対応する予定です。                            



                              以 上


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