日立製作所は、パーソナルタイプの冷蔵庫として、業界で初めて独立した野菜室
を中段に設けた3ドア形パーソナル冷蔵庫「野菜小町」を12月1日より発売しま
す。
本製品は、仕事を持つ単身女性の食生活を応援するために、週単位の食品をまと
め買いしても保存が可能な204Lの容量と保存機能を備えた、本格的なパーソナ
ルタイプの冷蔵庫です。
仕事を持つ単身女性の多くは、栄養バランスを意識して夕食の自炊を心掛けていま
す。
しかし、従来の2ドア形パーソナル冷蔵庫では、健康のために特に積極的に摂取
したいと考えている野菜の収納量と保存性が不十分、との強い不満がありました(
日立調べ)。そこで、本製品では、容量45Lの独立した低温・高湿野菜室を中段
に設け、一週間分の野菜を新鮮に貯蔵できるようにしました。
一方、平日は帰宅時間が不規則で自由時間も限られることから、家事に対する省
時間・省力意識が強く、食品のまとめ買いや加工食品類の活用も進んでいます。そ
こで、冷蔵室は、週単位で購入する食品や常備している多種多様な調味料類をゆと
りをもって保存できる111Lとしました。引き出し式の冷凍室には、内部に引き
出しケースを設け、上下2段で週単位の保存用と長めの保存用との使い分けができ
ます。容量はパーソナル冷蔵庫としては大容量の48Lとしました。
また、本製品は、上から使用頻度の順に冷蔵室→野菜室→冷凍室とする当社「野
菜中心蔵」と同様のレイアウトを採用するとともに、高さも電子レンジなどを載せ
られる130cmに抑えるなど、小形ながら使い勝手のよい冷蔵庫としました。
〈価格および発売時期〉
製品名 型式 内容積 標準価格(税別) 発売時期 当初月産台数
冷凍冷蔵庫 R-MVP200 204L 108,000円 12月1日 5,000台
家庭用冷蔵庫の97年度総需要(96/10〜97/9・冷凍庫を除く)は、堅調な買替え
需要に支えられ約530万台(前年比107%)と過去最高の出荷が見込まれています。
なかでも140L以下は、パーソナルタイプの冷蔵庫の普及から安定的に推移し、
97年度は約165万台(前年比108%)と総需要の約3割を占める見通しです。こ
れまで、パーソナルタイプの冷蔵庫は、2ドア形の80〜130Lクラスを中心に、
このクラスの需要層である女性の好みを反映した、デザイン性重視の商品が主流で
した。
しかし、それらのユーザーから容量不足等の不満が生じていることから、日立で
はパーソナルタイプの冷蔵庫の容量・機能の見直しが必要と考え、改めて仕事を持
つ単身女性に的を絞って食生活の実態調査を行いました。
その結果、食生活で配慮していることとして、『野菜を積極的に食べる(72%)』
『栄養バランスに配慮する(48%)』『三食をきちんと食べる(48%)』など、健康への
気遣いの高さが確認されました。また、夕食の自炊の実施者は77%、週当たりの
自炊回数は平均4.9回と、予想以上の高率でした。これは平日における簡単な朝
食と外食中心の昼食による栄養バランスの偏りを補うために、都合の許す限り夕食
の自炊を心掛けているためであり、特に重視しているのが、朝食と昼食では不足し
がちの野菜の摂取でした。
一方、平日は帰宅時間が不規則で自由時間も限られることから、主婦以上に家事
に対する省時間・省力意識が強く、食品をまとめ買いしている女性は65%にのぼ
り、調理の手間が省ける冷凍食品や、各種のソース・つゆ・たれなど複合調味料類
を活用していることもわかりました。
こうした食生活を背景に、現在使用しているパーソナルタイプの冷蔵庫に対して
は、野菜ケースの容量不足と保存性の悪さが最大の不満点として指摘されました。
丸ごと買えば新鮮で割安なキャベツやレタスなどをゆとりをもって収納したい、使
い残りのキュウリやトマトなども新鮮なまま貯蔵したい、など一人暮らしだからこ
そ、野菜室に求めるニーズは高くなっています。さらに、冷蔵室に対しては、調味
料類などを入れるボトルスペースの拡大や、サラダボールなど大きな食器もおける
スペース上のゆとりに対する要望が高く、冷凍室についても、容量の拡大と収納性
の向上が重点ニーズとして抽出されました。
これらのニーズは、いずれも週単位の食品購入・貯蔵を理想とするものであるこ
とから、日立では「ウィークリー・ストック」を開発コンセプトに、仕事を持つ単
身女性の食生活を支える容量・機能を備えた冷蔵庫として本製品を開発しました。
〈主な仕様〉
型 式 R−MVP200
内容積(L)
合 計 204
冷蔵室 111
野菜室 45
冷凍室 48
外形寸法(mm) 幅593・高さ1300・奥行き658
本体の色 フレッシュグレー、サーモンベージュ、
フレッシュグリーン
以 上
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