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News Release

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平成9年9月16日

原子力発電所の配管溶接部の焼鈍における温度記録について

  日立製作所ならびにその子会社である(株)日立エンジニアリングサービスは、
この度、原子力発電プラント配管溶接部の残留応力を低減するための熱処理(以下、
焼鈍)工程において、協力会社の(株)伸光が行っていた焼鈍作業について、熱処
理記録作成時に真正でない記録作成があったことを確認しました。

  電気工作物に関して、重要となる溶接については省令にて技術基準が定められて
います。このうち、焼鈍作業については、焼鈍の適用範囲、熱処理の方法、加熱お
よび冷却の方法、温度保持等の施工要領について規定されています。これらに基づ
き、焼鈍作業においては、焼鈍作業対象部位それぞれについて、原則として熱処理
記録(熱処理の温度、経過時間等を示す記録)の原紙を提示しなければなりません。

  原子力発電プラントの焼鈍作業自体は適切に実施していましたが、今回、熱処理
記録の打点が乱れた場合に真正でない記録を作成したものがあったこと、ならびに
一部の小口径の配管について、2本の配管の溶接部分の焼鈍作業を同時に行う際に、
一方の配管の焼鈍部では温度測定を行い、熱処理記録を作成していましたが、もう
一方の配管の熱処理記録について真正でない記録で対応していたものがあったこと
が判明しました。

  熱処理について真正でない記録作成は行われていましたが、熱処理指示箇所と熱
処理を実施した箇所が一致しており、また品質管理担当者が目視による確認も行っ
ていることから、焼鈍作業が行われていたことを確認しています。また、当該配管
は耐圧試験もクリアしており、強度上の問題はないと判断しています。原子力発電
プラントにおいて、真正でない記録作成作業が行われていたと考えられる焼鈍部位
は、原子炉本体にはなく、タービン関連です。

  しかしながら、このような作業が行われていたことは誠に遺憾であり、事実を厳
しく、かつ謙虚に受け止めています。現在の作業方法を改めるよう指導することは
もちろんのこと、当該溶接部の健全性の確認について、現在、誠意を持って関係先
と協議しています。今後とも安全を第一に考え、企業の社会的責任を全うすべく努
力していきます。



<(株)日立エンジニアリングサービスの概要>
設    立:昭和35年(日立機材工業(株)として発足)
本社所在地 :茨城県日立市
代 表 者 :代表取締役社長 中野 清藏
従業員数  :約2,400名
主な業務内容:電気機器及び産業機器の製造・販売・保守並びに工事等

<(株)伸光の概要>
設    立:昭和47年(伸光産業として発足)
所 在 地 :茨城県日立市
代 表 者 :代表取締役 鈴木 光
従業員数  :9名
主な業務内容:焼鈍工事等





                              以  上


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