日立製作所は、通常のテレビ放送(NTSC方式)を2倍の走査線数で表示する
プログレッシブスキャン方式(順次走査)(※1)を採用することで、画質劣化を抑
え、きめ細かくなめらかな映像を再現する「マジックウインドウシリーズ」5機種
を9月10日より順次発売します。本製品では、モジネット(文字放送)の様々な
情報にも簡単にアクセスできる「アクセスウインドウ」機能も搭載しています。
新シリーズは、自社開発の「プログレッシブLSI」により、通常のテレビ放送
(NTSC方式)を、2倍の走査線で表示するプログレッシブスキャン方式(順次
走査)に変換します。このため、現行放送で目立つ走査線の粗さや横線の揺れ(フ
リッカー)を大幅に低減し、なめらかで目にやさしい高画質を実現します。
また、スポーツの結果やニュース情報などの様々なモジネット情報に、動く
“アニメアイコン”から簡単にアクセスできる「アクセスウインドウ」機能や、ワ
ンタッチでお天気情報にアクセスできる「お天気ウインドウ」機能を搭載していま
す。さらにパソコンの映像を入力できるRGB端子(VGAのみ)を装備し、パソ
コン映像を画面に出しながら子画面でテレビ映像も見られる「PCウインドウ」機
能を搭載しています。
本シリーズは、細かい文字から高精細な映像まで、マルチメディア時代に多様化
していく様々な情報を大画面で高画質に再現するとともに、テレビ本来の操作性や
検索性も向上しました。
<型式・価格>
タイプ | 画面サイズ | 型式 | 発売日 | 標準価格 | 月産台数 |
BS内蔵 | 36型 | W36-HD1 | 12月 1日 | 580,000円 | 合計 |
ハイビジョンテレビ | 32型 | W32-HD1 | 11月10日 | 480,000円 | 5,000台 |
BS内蔵 | 36型 | W36-G1 | 12月 1日 | 370,000円 | 合計 |
ワイドクリアビジョン | 32型 | W32-G1 | 9月10日 | 295,000円 | 20,000台 |
テレビ | 28型 | W28-G1 | 9月10日 | 220,000円 |
近年、放送メディアはデジタル化、マルチメディア化が急速に進展しており、家
庭内でも多数のチャンネルや様々な情報にアクセスできるようになるなど、テレビ
を取り巻く環境は大きく変化しています。なかでもインターネットやモジネットな
ど、急速に増えてきている各種の静止画情報では、細かい文字やグラフィックを多
用した映像が増加しています。通常のテレビ番組に加え、これらの静止画情報を、
最近増加している30型以上のNTSC方式の大画面テレビで表示しようとすると、
走査線の粗さや横線の揺れ(フリッカー)が目立つなど、その表示能力はほぼ限界
に達しています。
日立では、このような変化に対応し、デジタル時代の高画質とマルチメディア時
代の検索性、操作性の向上をテーマに「マジックウインドウシリーズ」を開発しま
した。パソコンモニターで使われているプログレッシブスキャン(順次走査)をテ
レビに搭載し、NTSC方式で用いられているインターレーススキャン(飛び越し
走査)(※2)では避けられない画質の劣化を大幅に抑え、目にやさしいなめらかな
映像を再現します。一方、最近認知度が高まっているモジネットは、聴覚障害者の
ためのサービスである字幕放送も増加するなど、通常のアンテナ接続で手軽に見ら
れるメディアとして使用頻度が高まることが予想されます。そこで、動く“アニメ
アイコン”から、モジネット情報に誰でも簡単に楽しくアクセスできる「アクセス
ウインドウ」機能やワンタッチで最新のお天気情報がチェックできる「お天気ウイ
ンドウ」機能を搭載し、モジネット情報の検索性、操作性を改善しています。また、
パソコン映像を出しているときに子画面でテレビ番組を見ることができる「PCウ
インドウ機能」も採用しています。
(※1)プログレッシブスキャン(順次走査)
1フィールド(1/60秒)で525本の走査線を上から順次走査することによ
り1枚の絵を作る方式
(※2)インターレーススキャン(飛び越し走査)
1フィールド(1/60秒)で上から1本飛びに半分の走査線(262.5本)
を飛び越 し走査したのちに、次のフィールドで残りの走査線(262.5本)
を走査することにより、1/30秒で1枚の絵(1フレーム)を作る方式
以 上
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