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News Release

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平成9年6月30日

高画質な画像フォーマット変換を1チップで実現した 「プログレッシブLSI」を開発

−テレビ、プラズマディスプレイ等様々な表示デバイス上で 高画質な動画表示を実現−

 日立製作所は、通常のテレビ信号やハイビジョン信号、VGA・SVGA等の
パソコン信号などの多様な入力信号を、ブラウン管をはじめ液晶ディスプレイ、
プラズマディスプレイ等の任意のディスプレイに高画質に表示する「プログレッ
シブLSI」を開発しました。本LSIは、従来、複数のLSIで処理していた
画像フォーマット変換を1チップで実現したものです。

 当社では、本年秋の大型ワイドテレビをはじめ、液晶ディスプレイ、プラズマ
ディスプレイ等にマルチメディア時代のキーデバイスである本LSIを搭載する
ことで、映像表示デバイスのマルチ化・高画質化をより一層進めていく予定です。

 データ放送やデジタル衛星放送の開始、パソコンの家庭への普及など動画像を
扱うインフラはアナログからデジタルへと大きく転換しています。
入力信号の多様化に合わせて映像を表示するデバイスもNTSCレベルの画素数
からハイビジョンレベルの高精細な画素数、さらにはパソコンレベルの画素数な
ど様々な画像フォーマットの表示機能が要求されます。特に液晶ディスプレイや
プラズマディスプレイ等の固定画素のフラットディスプレイに高画質な動画を表
示する場合には、画像フォーマット変換機能は必須機能となります。

 今回開発した「プログレッシブLSI」は、多様な入力信号の画像フォーマッ
ト変換を1チップで実現します。通常のテレビ信号(NTSC)などで用いられ
ているインターレーススキャン(飛び越し走査)方式(※1)をプログレッシブ
スキャン(順次走査)方式(※2)に「サブサンプル方式動き適応型走査線補間」
技術(※3)により変換することで、より高画質な画像表示を実現します。また、
パソコン画面上でテレビ信号(NTSC)などの動画を高画質に表示したり、ハ
イビジョン信号やVGA・SVGA等のパソコン信号も、ブラウン管や液晶ディ
スプレイ、プラズマディスプレイ等様々なディスプレイの性能に合わせた自由な
画像フォーマット変換により、高画質な動画表示を実現します。
 さらに、画面上の任意の位置に自由なサイズで映像を表示出来る「スケーリン
グ」機能(水平・垂直とも1/5倍〜256倍)や、拡大率に応じて映像の輪郭
部をエンハンス(強調)し立体感のある映像を実現する「拡大率適応型エンハン
サ」機能を搭載しています。これにより、テレビ画面上で、異なる入力信号でも
パソコン画面のウインドウのようにフレキシブルでかつ高画質な映像表現が実現
できます。

(※1)インターレーススキャン(飛び越し走査)
  通常のTV信号(NTSC)では525本の走査線で構成されますが、1フ
    ィールド(1/60秒)で上から1本飛びに半分の走査線(262.5本)
    を飛び越し走査したのちに、次のフィールドで残りの走査線(262.5本)
    を走査することにより、1/30秒で1枚の絵(1フレーム)を作る方式

(※2)プログレッシブスキャン(順次走査)
  1フィールド(1/60秒)で525本の走査線を上から順次走査すること
    により1枚の絵を作る方式

(※3)サブサンプル方式動き適応型走査線補間
  インターレーススキャン(飛び越し走査)のTV信号をプログレッシブスキ
    ャン(順次走査)の信号に変換する従来の「動き適応型走査線 補間」技術
    では、映像の静止画部は1フィールド前の信号をそのまま 補間、また動画
    部は現フィールド内の上下の走査線を用いて補間して いました。
  本方式では静止画部を1フィールド前の信号と現フィールド内の上下の信号
    を用いて補間をするため、従来方式に比べ画質劣化が少なく、 メモリ容量
    も半減する事ができます。
                        


                              以 上


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