平成9年4月10日 高速ネットワーク分野に関する提携について
株式会社 日立製作所 株式会社 東芝 株式会社日立製作所(取締役社長:金井務)と株式会社東芝(取締役社長: 西室 泰三)は、今後急速な発展が見込まれるインターネット/イントラネットを主要市 場とする高速ネットワーク分野に関して、両社のネットワーク製品の相互供給を開 始するとともに、今後、同分野における世界のリーディングカンパニーを目指し、 協力していくことに合意しました。 両社は、今回の提携により、高速ネットワーク分野において、両社の得意分野の 製品・技術を相互に供給しあうことにより、全世界市場に対して次世代の高速ネッ トワーク製品を提供していくものです。 両社はその第一ステップとして、お互いに同分野の製品ラインナップを強化する ために相互に製品供給を行います。日立製作所は、同社のATMスイッチ 「AN1000シリーズ」およびLANスイッチ「HS150」において、東芝の 「セルスイッチルータ」技術をサポートし東芝へ供給します。一方、東芝は本年 6月に市場に投入予定のセルスイッチルータ用コントローラ「CSR530」を日 立製作所に供給します。 さらに、両社は今後、日立製作所の高速ネットワークに対応したATMおよび LANスイッチ技術やIPv6などの次世代インターネット技術と、東芝が開発し た高速ネットワーク技術である「セルスイッチルータ」技術などで互いに協力する ことで、より高速なインターネット/イントラネットを構築する高速ネットワーク 分野での製品、技術を強化・拡充していく計画です。 日立製作所は、企業情報ネットワークコンセプト「Seamless PLANET」のもと、業界最大の20Gbpsスイッチング容量を実現し、業界 に先駆けてATMフォーラムの最新標準をサポートした企業向け高信頼ATMスイ ッチ「AN1000シリーズ」をはじめ、100メガイーサネット対応の高速LAN スイッチ「HS150」などを開発し、国内はもとより、米国をはじめとする海外 にも販売しています。今回の提携により、これらの製品と東芝の「セルスイッチル ータ」技術を融合させて、膨大なトラフィックに対応できる大規模なインターネッ ト/イントラネットバックボーンを実現する製品ラインナップを強化します。 東芝は本年6月に、「セルスイッチルータ」技術を用いた第一弾の商品として、 通信事業者、インターネットプロバイダ、企業・大学などのネットワーク向けに 2.5GbpsATMスイッチを内蔵したコアルータ「CSR5300」などの投 入を予定しています。また、「セルスイッチルータ」技術は、インターネット技術 の先進的研究機関である「WIDEプロジェクト」に採用されており、今後、様々 なネットワークで運用実験が行われる予定です。今回の提携により、同技術を用い た製品の幅広いラインナップを実現するとともに、「セルスイッチルータ」技術を 世界標準の技術とするべく、事業を展開していきます。
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