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平成9年3月17日
125MHzの高速動作を実現した
8MビットシンクロナスグラフィックRAMを製品化
−3次元グラフィックスなど、毎秒1Gバイト以上のデータ転送が
必要な画像アプリケーションに適した画像表示用メモリ−

日立製作所は、このたび、PCやエンジニアリングワークステーション(EWS)、
家庭用ゲーム機などの高速画像処理用メモリとして、125MHzの高速動作を実
現した8MビットシンクロナスグラフィックRAM(SGRAM)「HM52832
06FP−8」を製品化し、平成9年7月よりサンプル出荷を開始します。
本製品は、毎秒500Mバイトの高速データ転送を実現し、現在のPCで標準と
なっている64ビットの画像コントローラとの組み合わせにより、毎秒1Gバイト
のデータ転送が可能となります。
現在、SGRAMは、PCや家庭用ゲーム機などにおいて、画像用データのディ
スプレイ表示前の一時的な記録や、CPUが3次元画像処理のために多くの演算処
理を行う際の高速ワークメモリとして使用されています。
当社ではすでに、主に2次元画像処理向けPCグラフィックシステム用として、
83MHzおよび100MHzクロック動作の8MビットSGRAMを量産中です。
現在の主流は83MHz動作品ですが、今年中には100MHz動作品が中心にな
ると見られています。
また、近年、家庭用ゲーム機市場では多彩なグラフィックス表現を実現できる機
種が登場し、この画像処理に用いられたような3次元画像処理技術や、MPEG
(注1)等の動画像対応技術が、インターネット関連のアプリケーションをターゲッ
トにPCグラフィックシステムに取り込まれ始めています。このため、SGRAM
は画像処理演算用LSIのワークメモリとしての比重が高まり、CPUの高性能化
に対応した、より高速の動作が求められています。
そこで、このような高速化の要求に対応するため、125MHz動作を実現した
8MビットSGRAM「HM5283206FP−8」を製品化しました。
本製品は、0.5ミクロンシュリンクプロセスの採用と3段のパイプライン処理に
より、125MHzのクロックによる高速動作を可能にしました。これにより、従
来の100MHz品では毎秒400Mバイトであったデータ転送速度を、毎秒
500Mバイトに向上させています。現在のPCで標準となっている64ビットの
画像コントローラと組み合わせて使用すると、毎秒1Gバイトのデータ転送を実現
することができます。
さらに、描画機能として、ブロックライト(注2)やマスクライト(注3)機能など、
従来ビデオRAM(VRAM)に固有に内蔵されていた描画機能を、100MHz品
同様に内蔵しています。ブロックライトは、あらかじめ内部のレジスタ(32ビット
)に設定されたデータを8カラム単位でメモリに書き込む機能で、画面背景の塗りつ
ぶしなどルーティンワークにおいて、毎秒2.0Gバイトの高速描画が可能となりま
す。また、内部2バンク構成により、プリチャージのためのデータ転送中断を回避
できるため、データ転送の効率を最大限まで高めることができます。
メモリ構成は、128k×32ビット×2バンク構成で、パッケージは100ピ
ンのQFPを採用しています。
今後は、ノートPCや大容量の画像メモリを必要とする高品位画像システム分野
向けに、×32構成の16MビットSGRAMの製品化を行っていきます。
(注1)MPEG(Moving Picture Experts Group):動画像圧縮伸長技術の国際
標準規格。
(注2)ブロックライト:カラーレジスタに登録された情報の一括書き込みが可能
な機能。
画面の高速クリア、塗りつぶしを行う等の描画、表示制御を容易にする機
機能。
ブロックライトと組み合わせて高速の色変換に使う。
<応用製品例>
・PC、EWSの画像表示用メモリ
・家庭用ゲーム機、モバイルコンピュータの画像表示用メモリまたは主記
憶用メモリ
<価 格>
製 品 名 サンプル価格(円) 動作周波数
HM5283206FP-8 2,000 125MHz
以 上