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平成9年3月10日新世代SI技術基盤ソフトウェアを世界に先駆けて共同開発
−分散オブジェクト技術により、異なるプラットフォームや 方式で開発されたアプリケーションを相互連携−
株式会社 日立製作所 Concept Five Technologies,Inc. 日立製作所(社長:金井 務、以下日立)とConcept Five Technologies,Inc. (米国ヴァージニア州マクリーン、CEO:バリー・ホロウィッツ、以下C5社)は、 このたびインターネット/イントラネット時代に対応した新しいSI(システム・イ ンテグレーション)の基盤となるソフトウェアに関する提携に合意しました。 両社は、この合意にもとづき、情報システムの各ユーザーにおいて異なる複数の コンピュータと基本ソフトウェアの下で構築された様々なアプリケーションシステ ムを高度なセキュリティを確保しながらネットワークで相互に接続し、統合化する ための「SI技術基盤ソフトウェア」を、分散オブジェクト技術をベースに世界に先 駆けて共同開発します。 両社では、本ソフトウェアをマーケットニーズの高いプラットフォームから順次 開発し、その第1弾を年内にリリースする予定であり、これをベースに自社システム のユーザーはもとより、他社システムのユーザーも視野に入れた高度で大規模なSI ビジネスを展開するとともに、本ソフトウェア自体を他のSIベンダに提供するコン ポーネント・ビジネスも推進していくことを計画しています。 これまで、各ユーザーにおける情報システムでは、アプリケーションの種類や規 模によって、たとえばAという基幹システムは、メインフレームと特定の基本ソフト ウェア、Bという部門システムや外部ネットワーク接続システムは、ワークステー ション・サーバとUNIXソフトウェアというように、それぞれに最適なプラットフォ ームを選択して開発されてきました。 このため、各システムに分散された情報リソースを有効活用したい場合には、ミド ルウェアを統一したり、接続用ソフトウェアを用意したりといった、個々のユーザ ーの環境に合わせたソリューションを必要としてきました。 また、最近では、既存のアプリケーションと、グループウェアやインター ネット /イントラネット環境で構築する新しいアプリケーションを統合して使ったり、ベ ンダの異なる各種流通ソフトウェア製品を組み合わせて使いたいといった要求が高 まっています。こうしたニーズに対応する有効な手段として、分散オブジェクト技 術により異なるプラットフォームや方式で開発されたアプリケーションを密接に連 携させ、プログラムやデータベースの相互活用を可能にするダイナミックな統合化 システムの実現が期待されています。 日立は、現在「FOREFRONT with Cyberspace」を基本コンセプトとして、ユーザ ーの基幹システムからオフィス、社会、家庭までをシームレスなネットワークで結 合する次世代情報システムの実現に向けて、これに適合する多種多様なハードウェ ア、ソフトウェアならびにSIツール等の開発に力を注いでいますが、分散オブジェ クト技術やネットワーク技術の開発にも大きな投資を継続しています。また、この 一環として分散オブジェクト技術を用いた分散処理用ミドルウェア「TP Broker」 を米国Visigenic Software社と共同開発したのをはじめ、Bank of America社の 関連会社であるConcorde Solutions社とインターネットバンキング用のアプリケ ーションソフトウェアを共同で開発するなど、技術レベルの向上を目的として世界 の先進企業とのアライアンスも積極的に推進しています。 さらに、最新の電子商取引システムである「日立コマースソリューション」プロダ クトの製品化を進めています。 他方C5社は、国防関連プロジェクトやナショナルプロジェクト等に参画する非営 利のシステムエンジニアリング会社であるMITRE社から分離独立したMitretek Systems社の子会社として1996年1月に設立され、分散オブジェクト技術ベー スの最先端システム連携技術を広く世界へ適用していくビジネスを展開しつつあり ます。 今回、日立とC5の両社は、オープンネットワーク時代の高度なユーザーニーズに 応えていくため、両社が現有する技術を融合することにより、次のコンポーネント をはじめとした「SI技術基盤ソフトウェア」を共同開発します。 (1)分散オブジェクト技術ベースのシステム連携基盤ソフトウェア: 分散オブジェクト技術を用いていない従来の方式で開発されたアプリケーシ ョンシステムを分散オブジェクト技術のインタフェースで包み込むためのラ ッピングツールを含む「システム連携基盤ソフトウェア」を開発します。 これによりユーザーは既存のアプリケーションシステムのプログラムやデー タベースをそのまま活用しながらアプリケーションシステム間の相互連携や 新しく分散オブジェクト技術ベースで開発されたアプリケーションシステム との相互乗り入れを実現することができます。 (2)オブジェクト・セキュリティ基盤ソフトウェア: 分散オブジェクト技術ベースのアプリケーションシステム間に必要とされる 「セキュリティ基盤ソフトウェア」を開発します。これによりユーザーは、 アプリケーション間で矛盾のない高度なセキュリティレベルを確保すること ができます。 (3)オフィスアプリケーション連携基盤ソフトウェア: 電子メール、ワークフロー等の各種市販ソフトウェアを連携させるための 「オフィスアプリケーション連携基盤ソフトウェア」とインターネット/イ ントラネット環境下での情報共有、コラボレーション等のオフィスアプリケ ーションをさらに充実させるためのツールを開発します。 これによりユーザーは、オフィスでの共同作業に必要な各種ソフトウェアを 1つのシステムとして統合し、その有用性を大きく飛躍させることができま す。 両社では、着実に発展を続ける情報化社会の中にあって、既存のシステムを活か しながら、新しいシステムの確立を目指すユーザーに対して、これらの「SI技術基 盤ソフトウェア」をSIビジネスとコンポーネント・ビジネスを通じて広範囲に提供 し、デファクト・スタンダード化していくことにより、新世代のSI事業分野におけ るリーディング・ポジションを確立していくことを目標としています。 [Concept FiveTechnologies, Inc.の概要] 会社名:Concept Five Technologies, Inc. 所在地:米国ヴァージニア州マクリーン設立年月:1996年1月 代表者:バリー・ホロウィッツ(CEO) 資本金:300万ドル従業員数:150名 事業内容:情報システムの構築サービス、情報技術マネージメント・サービス、 環境マネージメント・サービスの提供 以 上