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平成９年２月１８日
ビル用マルチエアコン氷蓄熱シリーズ
「セットフリーFST」全８機種を発売
−暖房時にも蓄熱を利用可能−
株式会社 日立製作所
日立冷熱株式会社
日立製作所と日立冷熱は、電力の平準化に寄与する空調システムとして、ビル用
マルチエアコン氷蓄熱シリーズ「セットフリーＦＳＴ」８機種を本年４月より順次
発売します。
氷蓄熱タイプのエアコンは、蓄熱を利用し、昼間の消費電力を夜間に約３０％シ
フトすることにより、電力消費の平準化に寄与するものです。
本シリーズでは、従来の冷房専用機に加え、今回新たに暖房蓄熱ができるタイプ
を追加し、さらに１６〜２０馬力相当の大型システムを加えました。また業界一の
省スペース化や低騒音化を実現しています。
なお、本シリーズの投入では、熱交換器に関して独自の折り曲げ加工技術を開発
し、蓄熱槽を円筒形にすることにより生産ラインにおける生産性を向上させていま
す。（特許出願中）
【主な特徴】
（１）暖房蓄熱も可能な機種をシリーズに追加
〇従来の冷房運転時のみ蓄熱の可能な、冷房蓄熱シリーズに加えて、冷房及
び、暖房運転の両方の蓄熱が可能な冷暖蓄熱シリーズを追加することによ
り、暖房時における快適性も向上させることができました。
〇従来の16、20馬力相当のシステムも加えて、シリーズの拡充を図りました。
ビル用マルチエアコン氷蓄熱シリーズ「セットフリーFST」の品揃え
システム型名 J280 J355 J450 J560
(相当馬力) (10馬力) (13馬力) (16馬力) (20馬力)
冷房蓄熱シリーズ モデルチェンジ モデルチェンジ 新発売 新発売
冷暖蓄熱シリーズ 新発売 新発売 新発売 新発売
（２）円筒形の蓄熱槽を採用
独自の折り曲げ加工技術の開発により、円筒形の蓄熱槽や、継ぎ目なしの円
筒形コイルを実現したことにより、大容量のシステムのコンパクト化を実現
しています。
（３）昼間ピーク時の冷房消費電力を非蓄熱タイプに比べ約３０％低減
日立独自の*タンデムコンデンサ−方式による冷房能力の向上と、低凝縮圧力
化による圧縮機負荷低減により、冷房時における昼間ピーク時の消費電力を
約３０％低減します。また、割安な夜間電力を使用することにより、ランニン
グコストを大きく低減できます。
冷房専用機で、２０馬力のタイプの場合、３年以内でイニシャルコストを回
収できます。
＊タンデムコンデンサー方式：室外ユニットと蓄熱ユニットの２つの熱交換器を冷媒
凝縮器(コンデンサー)として利用する方式。
（４）暖房時の快適性向上(冷暖蓄熱シリーズのみ)
〇暖房は、朝の運転立上げ時に蓄熱を利用し、外気温度が低い場合において
も、影響の少ない高い暖房能力を得ることができます。
〇除霜運転時にも蓄熱を利用し、室内ユニットからの冷風吹き出しを抑えた
運転ができます。
（５）限られたスペースを最大限活用
蓄熱ユニットの氷充てん率（ＩＰＦ）を、６５％にして、設置スペースを業界
最小の1.62m2/台とするとともに横連続設置の可能な構造とする
ことにより、限られたスペースを有効に活用することができます。
（６）業界トップの低騒音
夜間における冷房蓄熱運転時、外気温度に応じて運転音を３〜５dB低減する運
転が可能で、昼間における室外ユニットの騒音値も業界トップの低騒音を図っ
てます。
システム別騒音値(dB)
システム型名 J280 J355 J450 J560
(システム馬力) (10馬力) (13馬力) (16馬力) (20馬力)
昼間通常運転時 53dB 55dB 59dB 60dB
夜間ナイトシフト運転時(冷房時) 48dB 50dB 54dB 55dB
以 上