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                                                  平成9年2月4日

超薄型非接触ICカードシステムを技術開発

−関連製品、サービスを含め「日立ICカードシステム・ソリューション」 として提供− 

 日立製作所はこのたび、超薄型の約0.25mmの非接触ICカードシステムを 技術開発し、平成10年度の量産化を目指して製品開発推進いたします。また、こ れに伴いエレクトロニックコマース(電子商取引、以下EC)に対応したICカー ドシステムの構築を総合的に支援するハードウェア、ソフトウェア製品並びに各種 サービスを「日立ICカードシステム・ソリューション」として提供しま す。  * 日立ECのホームページはこちらです。

 ICカードは、現在幅広く利用されているキャッシュカードやテレフォンカード 等の磁気カードに比べセキュリティ性が高くかつ情報量が格段と増加するため、今 後進展が予想されるECにおける個人認証や電子マネーのツールとして非常に有効 と考えられています。しかし、最近では海外で電子マネー、プリペイドカード等に 端子付き接触型ICカードが幅広く利用されていますが、端子部がカード表面に有 るため汚れ、静電気等に弱い等の課題が指摘されています。一方、非接触型ICカ ードは、端子部が無いため汚れ、静電気等に強く、かつ通信距離が数mmから数m までの情報授受が可能となるため、電子乗車券や物流タグ等の新分野への実用化と 現行の磁気カード/接触型ICカードからの移行検討が進められ、商品化への期待 が増大しています。  当社の情報事業本部と中央研究所は、ICチップを超薄型にする技術と薄型素材 を用いたラミネート実装技術を開発し、従来では困難だった非接触ICカードの厚 さ0.76mmの壁を破り、現在幅広く利用されている磁気タイプの乗車券カード やテレフォンカード並の厚さ約0.25mmまでの薄型化が可能となりました。  今回技術開発した超薄型非接触ICカードは近接型(通信距離約2mm)のもの でアクセスカード、電子財布等に適したものですが、今後電子乗車券や物流タグ等 に適した遠隔型(通信距離数cm〜数m)のものも順次開発していくほか、将来は MPUチップをさらに高機能化した「CPU on CARD」等EC時代の社会 インフラ技術として重要な鍵をにぎる製品群を商品化していく計画です。  さらに、ICカードの応用機器製品はもとよりPC、サーバ、パラレルコンピュ ータなどのハードウェア、ソフトウェア関連製品を充実させるとともに、最先端の EC関連技術/ノウハウをサポートしたソリューションサービス製品を充実させ、 「日立ICカードシステム・ソリューション」として提供します。  なお、今回発表した製品の一部は、平成9年2月11日より英国ロンドンで開催 される「Smart Card‘97」に参考出展します。

■特長  ●超薄型化   ICチップ/コンデンサチップ等の薄型化技術、フレキシブル実装技術により、 業界で最も薄い厚さ約0.25mmまでの薄型化を実現し ています。  ●耐久性、耐環境性、平坦性の向上   カードの材質にPET基材を用いたことにより、曲げに強く、水にも強い耐久 性と耐熱性に優れ、かつ資源再利用が可能な地球環境に優し いカードです。   さらに、印刷コイル、ラミネートフィルム実装技術によりカード表面の平坦性 に優れており、デザインが自由で美しい印刷が可能です。   ●高いセキュリティ   日立の優れたMULTI暗号ロジック製品の実装を予定しています。  ●トータルシステムとしての提供   非接触ICカードだけでなく、日立の総合力を生かした情報システム製品の充 実と各種サービスを充実させて、「日立ICカードシステム・ソリューション」 を提供します。 ■用途 ●物流伝票、商品タグ等の電子化(電子タグ等) ●プリペイドカード、電子乗車券、テレフォンカード、電子マネー、電子証書等 ●その他、現行磁気カード/接触型ICカードの置き換え   ■試作カード仕様

 
MPU8ビットマイコン
内蔵メモリ・記憶容量 ROM:16KB,RAM:512B,EEPROM:8KB
電池不要
通信距離0〜2mm
形状・寸法L:86.0×W:54.0×T:0.25〜0.76(mm)
電気的仕様オリジナル

                                  
                                                   以 上

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