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                                                  平成8年6月11日

MPEG2 の画像・音声伸長を1チップで実現するデコーダLSIを製品化

−本LSIと32ビットRISCマイコンSH-2、SH-3との組み合わせによる セットトップボックスシステムのトータルソリューションを提供−

日立製作所は、このたびMPEG2(注1)の画像デコーダ、音声デコーダ、お よび画像/音声同期回路を1チップ化したMPEG2デコーダLSI 「HD814210F」を 製品化し、平成8年6月よりサンプル出荷を開始します。  本LSIは米国コンプコア社(注2)から新しいMPEG2デコードコアのライセ ンスを受け、小チップサイズでの1チップ化を実現しています。また、カラー TVの方式であるNTSC、PAL(注3)どちらの方式においても16MビットSDRAM (x16bit)1個を外付けするだけでセットトップボックスのMPEG2 画像・音 声デコードシステムを構成できます。  また、セットトップボックスシステムへのトータルソリューションとして 本LSIと当社の32ビットRISCマイコンSuperH RISC engineファミリのSH-2また はSH-3とを組み合わせたシステムサポートを行います。このため、よりコン パクトなシステムの構築と開発期間の短縮が図れます。  近年、マルチメディア市場が急激に拡大しつつあり、画像・音声データ通 信の高速化・高効率化やデータ蓄積メディアの高効率利用のため、データを 圧縮・伸長する技術が重要になってきています。 なかでもMPEG2技術は、今後急速な立ち上がりが予想されるデジタル衛星放送 (DVB、 DSS等)(注4)やデジタルCATV、DVDといったシステムのなかの中 核をなす技術として注目されています。  こうしたデジタル衛星放送やデジタルCATVの受信用端末であるセットトッ プボックスの画像・音声データ伸長システムは、これまで主に画像用、音声 用デコーダLSI、各1チップと4MビットDRAM4個で構成されていました。しか し今後の普及のため、システム部品点数の削減によるコスト低減が強く求め られています。  このようなニーズに対応し、当社では米国コンプコア社より低コスト化に 適した新しいMPEG2デコードコアの技術導入を行い、小チップサイズのMPEG2 画像・音声1チップデコーダLSIを製品化しました。  本製品は0.5ミクロンAl3層CMOSプロセスを採用し、MPEG2の画像データの 伸長、音声データの伸長を1チップで実現します。また、16Mビットシンクロ ナスDRAM(SDRAM)とのインタフェースをサポートしており、画像メモリとし て16MビットSDRAM(x16bit)1個を外付けするだけでセットトップボックス のMPEG2 画像・音声デコードシステムを構成できます。この場合、PAL方式の システムにおいても、さらにメモリを外付けする必要はありません。このた め画像用、音声用デコーダLSI、各1チップと4MビットDRAM4個の合計6チップ で構成していたMPEG2 画像・音声デコードシステムを2チップ(HD814210F と16MビットSDRAM)に低減でき、部品点数の削減とシステムコストの低減が 図れます。  さらに、文字やキャラクタを表示するOSD機能(注5)を充実させ、多彩な 画面表示を容易に実現できます。  また、画像/音声同期回路を内蔵していますので、従来外部CPUで行ってい た画像/音声同期制御が不要になり、CPUの負担を大幅に低減可能です。  パッケージは小型の面実装が可能なQFP160ピンを採用しています。  また当社では、セットトップボックスシステムへのトータルソリューショ ンとして当社の32ビットRISCマイコンSuperH RISC engineファミリのSH-2ま たはSH-3を用いたトランスポートストリームのデマルチプレクサ(注6)シス テムをサポートします。本「HD814210F」との組み合わせにより、よりコンパ クトなセットトップボックスシステムの構築が可能であり、システム開発期 間の短縮が図れます。  今後はさらに、上記のSuperH RISC engineファミリのとの1チップ化による、 よりコストパフォーマンスの優れた製品を開発する予定です。また、大きな 需要の伸びが期待されるDVD向け製品も展開していきます。 (注1) MPEG2(Moving Picture Experts Group Phase 2): 動画像圧縮伸長技術の国際標準規格。現行TV並みの画像品質に対応。 (注2) コンプコア社:CompCore Multimedia, Inc. (注3) NTSC、PAL:ともに表示周波数および走査線等を定めたカラーTVの 方式。 NTSC は主に北米や日本で、 PALは主にヨーロッパで用いられ ている。 (注4) DVB(Digital Video Broadcasting), DSS(Direct Satelite System):     欧州(DVB)および米国(DSS)のデジタル衛星放送システム (注5) OSD(On Screen Display)機能:再生動画像上に文字やキャラクタを 表示させる機能。 (注6)トランスポートストリームのデマルチプレクサ:トランスポートス    トリームは、特にデジタル衛星放送 システムに用いられるデジタル データ転送形式。このデータ転送ストリームから画像・音声および システム制御に使用されるデータを取り出す装置。 <応用製品例> ●デジタル衛星放送用セットトップボックス ●デジタルCATV用セットトップボックス ●マルチメディアPC用add on ボード <価 格> 製 品 名 サンプル価格(100個ロット時の単価) HD814210F 5,000円                              以 上


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