株式会社 日立製作所(取締役社長:庄山悦彦、以下「日立」)と伊藤忠商事株式会社(取締役社長:丹羽宇一郎、以下「伊藤忠」)は、今般、日立グループと、伊藤忠テクノサイエンス株式会社(CTC)を中核とする伊藤忠グループが、IT分野で戦略的協業を行うことで基本合意に至りました。
両社の、IT分野における両グループの強み・リソースを最大限に活かし、「ITサービス力の更なる強化」と「先端技術を活用した新規ビジネスの開拓・推進」を実施するという狙いが一致し、今回の異業種間における日本初の包括的な戦略的協業の基本合意に至ったものです。
日立グループは、時代のニーズに合わせた先端的なものづくりにおいて高い開発力と技術力、また、豊富かつ優秀なエンジニアリングリソースを保有しています。
一方、伊藤忠グループは、国内外に幅広くある情報網・物流網を活かした先進的ITソリューションの発掘・調達力、販売力、また先行投資やM&Aを通じた新規事業開拓力を保有しています。
両グループの強みを効果的に組合せることにより、複雑化する顧客のITニーズに従来以上に迅速かつ柔軟に対応できる体制の構築を目指します。
具体的な協業分野は、次を想定しています。
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日立グループの有力オープンミドルウエア(*1)と、伊藤忠グループの海外の先進的なITソリューションパッケージ(*2)、及び各々が持つ業種向けソリューションを最適な形に組合せ、各業界(テレコム、流通、製造、公共、金融等)向けのソリューション・セット(*3)を開発・サポートします。
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ソリューション・セット、日立グループのシステムエンジニアリング力、及び伊藤忠グループの販売力を活用し、両グループの既存顧客ベース並びに新規市場に向けて、高品質なITソリューションを迅速かつ的確に提供します。
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バイオやユビキタス(*4)、ナノテクノロジーといった新規事業分野においても、日立グループの最先端技術の開発力と、ベンチャーファンド・企業への積極投資等、伊藤忠の事業開拓力による新規ビジネスの創出を狙います。
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本協業スキームの具体策実現に際し、両グループによる分野別タスクフォースを設置し、プロジェクト毎にフィージビリティ・スタディーを実施します。具体的なプロジェクト推進にあたっては、
既存企業の買収や、ベンチャーファンド・企業への投資等を含め柔軟に検討していく予定です。
【オープンミドルウエア*1】
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運用ソリューションJP1、アプリケーションサーバCosminexus等からなる、インターネット時代の企業情報システム構築基盤を提供する日立のミドルウェア群。
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【ITソリューションパッケージ*2】
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顧客管理ソリューションSiebel、Avaya、等ソリューション・セットを構成するための海外先進パッケージ。
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【ソリューション・セット*3】
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多数の導入実績ノウハウに基づく、複数のソフトウエアパッケージの最適な組み合わせと、その上のアプリケーションテンプレート等の業務システムから構成されるソリューション製品。最小限のカスタマイズで顧客ニーズに適した業務システムを構築できるため、生産性・信頼性・保守性の高いシステムインテグレーションが可能となります。
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CRMソリューションセット、SCMソリューションセット、ERPソリューションセット、e-Marketソリューションセット。
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【ユビキタス*4】
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ユビキタス(Ubiquitous)は、もともとラテン語で、「至るところ/偏在する」という意味。「いつでも、どこでも、誰とでも」接続できることを示す場合に用いられます。
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