日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:小野 功)は、このたび、電子政府システムや社会基盤システム、企業のサービスシステムなど、インターネットと密接に関わるブロードバンド時代における企業情報システムを迅速に構築できるWebアプリケーションサーバ「Cosminexus Version 5」を製品化し、4月25日から販売開始します。
今回製品化した「Cosminexus Version 5」では、基幹業務システムとの連携を強化するとともに、Webアプリケーション開発時の開発効率を向上させる開発環境も提供します。また、アプリケーションサーバの二重化構成を可能にすることで、信頼性の大幅な向上を実現します。
Webアプリケーションと基幹業務システムを統合して、電子政府に代表される非常に高い信頼性と性能が要求される企業情報システムに対するニーズが高まっています。このような中、Webアプリケーション構築のためのソフトウエア群であるアプリケーションサーバについても、基幹業務システム連携、開発効率、信頼性の向上などが求められています。「Cosminexus
Version 5」では、高信頼、高性能な企業の基幹業務システムの基盤として豊富な実績がある当社のトランザクション処理用ミドルウェア「OpenTP1」*1との統合機能を追加した「Cosminexus
Application Server Version 5」、Webサービスの開発機能を強化した「Cosminexus Studio Version
5」、Webアプリケーションの24時間365日の安定稼動を支援する「Cosminexus Cluster」などを製品化します。また、「Cosminexus
Enterprise Integration Server - Server」を強化することにより、定義したビジネスプロセスに基づいて複数のWebサービスを組み合わせた業務システムの開発を実現します。
注*1 |
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JR東日本のICカード出改札システム"Suica®"をはじめ、多数の企業の基幹業務システム基盤として適用され、累計35万本の出荷実績があります。 |
「Cosminexus Version 5」の主な強化ポイントは、以下の通りです。
(1)Webアプリケーションサーバ「Cosminexus Application Server Version 5」
「Cosminexus Application Server Version 5」は、「OpenTP1」との統合機能を追加するとともに、自社開発によりトラブルシュート機能を強化した高信頼Javaアプリケーション実行環境であるJavaVM、SSL−128bit暗号通信をサポートした基幹向けWebサーバ「Hitachi Web Server」を組み込んだことで、「OpenTP1」を基盤にしている基幹業務処理を同期あるいは非同期に実行できるほか、Webアプリケーションと基幹業務システムを高信頼、高性能に統合できます。さらに、「Cosminexus Application Server Version 5」は、以下に示す最新のJava、XML、Webサービス仕様をサポートします。
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J2EE 1.3の既存システム連携仕様 JCA(Java Connector Architecture)*2、メッセージング仕様
JMS(Java Message Service)*3、XML処理仕様JAXP(Java
API for XML Processing)*4 |
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SOAP(Simple Object Access Protocol)*5、WSDL(Web
Services Description Language)*6、
UDDI(Universal Description, Discovery, and Integration)*7仕様のWebサービス基盤機能*8
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注*2 |
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Javaから既存システムを活用するための仕様 |
注*3 |
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Javaの非同期メッセージングのための仕様 |
注*4 |
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JavaのXML処理のためのAPI |
注*5
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WebサービスのためのRPC(Remote Procedure Call)仕様 |
注*6 |
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Webサービス機能記述言語 |
注*7 |
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Webサービスのためのレジストリサービス仕様 |
注*8 |
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Web経由で利用できるサービスを実現するSOAP,WSDL,UDDI等の基本機能 |
また、「Cosminexus Application
Server Version 5」のWebサービス基盤機能は、分散オブジェクト推進協議会が実施したアプリケーションサーバ間のWebサービス相互運用性の検証実験において、日本アイ・ビー・エム株式会社の「WebSphere」、日本ビー・イー・エー・システムズ株式会社の「WebLogic」を含む8種類の主要アプリケーションサーバとの相互接続に成功した実績があります。
(2)Webアプリケーション開発環境「Cosminexus Studio Version 5」
「Cosminexus Studio Version 5」は、Javaの標準フレームワークに沿った品質の高い基幹業務システムの迅速な開発を支援するため、Web業務画面設計用と業務ロジック設計用の2種類のツールを提供します。これにより、業務設計者は、Web業務画面の遷移を確認しながら、業務システムを並行して開発できるようになるため、開発効率の向上が図れます。
また、本開発環境では、WSDL基づいたWebサービス呼出しやJavaからのWSDL自動生成等が可能なWebサービスの開発機能も提供します。
(3)クラスタ製品「Cosminexus Cluster」
「Cosminexus Application Server Version
5」を二重化構成で稼動させ、万が一、障害が発生した場合には、業務に影響を与えることなく待機系システムへ切り替えるクラスタ機能を提供する「Cosminexus
Cluster」を製品化することで、「Cosminexus Application Server Version 5」を基盤にしている企業情報システムを24時間365日安定稼動できます。
■主な新製品の価格・出荷時期
商 品 名 |
標準価格 |
稼働環境 |
出荷時期 |
Cosminexus Application
Server Version 5 |
120万円〜 |
Windows NT® 4.0,Windows®
2000*9 |
2002年6月 |
Cosminexus Studio Version 5 |
40万円〜 |
Windows NT® 4.0,Windows® 2000,
Windows® XP |
Cosminexus Cluster |
100万円〜 |
HP-UX11.0/11i,AIX 5L V5.1 |
Cosminexus Enterprise Integration Server
- Server |
450万円〜 |
Windows NT® 4.0,Windows® 2000
*9 |
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■製品PRサイト
http://www.cosminexus.com/
■製品ホームページ
http://www.hitachi.co.jp/cosminexus/
■他社商品名称に関する表示
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Java及びすべてのJava関連の商標及びロゴは、米国及びその他の国における米国Sun
Microsystems, Inc.の商標または登録商標です。 |
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Microsoft, Windows, Windows NTは、米国およびその他の国における米国Microsoft
Corporationの登録商標です。 |
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Windowsの正式名称は、Microsoft® Windows®
Operating Systemです。 |
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Windows NT®の正式名称は、Microsoft® Windows
NT® Operating Systemです。 |
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UNIXは,X/Open Company Limited が独占的にライセンスしている米国ならびに他の国における登録商標です。 |
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HP-UXは、米国Hewlett-Packard Companyのオペレーティングシステムの名称です。 |
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AIXは,米国における米国International Business Machines
Corp.の登録商標です。 |
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IBMは,米国およびその他の国における米国International Business
Machines Corp.の登録商標です。 |
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BEA、TUXEDO、およびWebLogicはBEA Systems, Inc.の登録商標です。 |
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その他,記載の会社名・商品名は,各社の商標または,登録商標です。 |
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