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EFPパッケージ採用ダイオード
・ バリキャップダイオード「HVL385B」「HVL396C」
・ PINダイオード「HVL144」 |
日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 伊藤 達)は、このたび、携帯電話など携帯機器の電圧制御発振器(VCO)(注1)用として、リード端子タイプのパッケージでは業界最小を実現したバリキャップダイオード(注2)「HVL385B」「HVL396C」を製品化し、2002年4月5日よりサンプル出荷を開始します。
本製品は、一般に1006タイプと言われる1.0×0.6(mm)サイズを実現した当社のダイオード用パッケージ「EFP(Extremely
small Flat lead Package)(当社外形コード)」を採用し、実装面積を従来の1406タイプ品の約70%に小型化しています。リード端子タイプのため扱いやすく、また、0.47mm(typ.)と薄いため搭載機器の小型・薄型化が図れます。
また、本EFPパッケージを採用した携帯電話等のアンテナスイッチ用PINダイオード(注3) 「HVL144」も同時に製品化しており、2002年4月5日よりサンプル出荷を開始します。
<背景>
携帯電話をはじめとする携帯機器は、小型・薄型化や多機能化が求められており、搭載されるVCOやアンテナスイッチ等の各種モジュール向け電子デバイスには、小型・薄型化のニーズが高まっています。
当社ではこれまでリード端子タイプで1.4×0.6×0.53(mm)(typ.)の小型サイズを実現した1406タイプのパッケージ「SFP(Super
small Flat lead Package)(当社外形コード)」を採用したダイオードを量産してきました。しかし今回、さらなる小型化に対応するため、縦1.0(ボディサイズ0.8)×横0.6×高さ0.47(mm)
(typ.)の超小型・薄型を実現したバリキャップダイオード2製品、PINダイオード1製品を製品化しました。
<製品について>
本バリキャップダイオード「HVL385B」「HVL396C」は、実装技術の改良により、アウターリードを含めて1.0×0.6×0.47(mm)(typ.)の小型EFPパッケージへの搭載を実現しています。リード端子タイプのバリキャップダイオードでは業界最小サイズであり、従来のSFPパッケージ品「HVD385B」に対し、実装面積で約70%、厚さで約88%に小型・薄型化しました。
また、リードがパッケージの外に設けてあるため、従来同様、実装後のはんだフィレットを目視にて確認できます。
「HVL385B」は従来の「HVD385B」と同様、最大定格15V、容量変化比2.43(min.)であり、「HVL396C」は最大定格は10V、容量変化比2.3(min.)を実現しています。
また、同様にEFPパッケージを採用したダイオードのラインアップとして、携帯電話のアンテナスイッチ向けPINダイオードも製品化しており、今回「HVL144」を製品化しました。SFPパッケージ品「HVD144」に比べ小型化しながらも性能は変らず、2mAでのオン抵抗2.0Ω(max.)、端子間容量0.45pF(max.)を実現しています。
今後は、EFPパッケージを使ったバリキャップダイオード、PINダイオードの品種展開を図ります。また、将来は各ダイオードでのラインアップを拡充し、PDAやノートPC等幅広い用途に対応していく予定です。
(注1) |
電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator):周波数の調整を電圧の変化によって行うユニット。 |
(注2) |
バリキャップダイオード:正式にはバリアブルキャパシタンスダイオード(可変容量ダイオード)。印加された逆方向電圧により容量が変化する特性を持つ。この性質を利用し、VCOの周波数調整に使用される。 |
(注3) |
PINダイオード:P型半導体とN型半導体の間にI層(Intrinsic(真性半導体)層)を挿入し、PIN接合にしたダイオード。主にデジタルセルラのアンテナスイッチやマルチメディアチューナのソース切替に使用される。 |
■応用例
(1)バリキャップダイオード
●携帯電話向け電圧制御発振器(VCO)
(2)PINダイオード
●携帯電話用アンテナスイッチ
●RFスイッチ
■価 格
製 品 名 |
タイプ |
パッケージ |
サンプル価格(円) |
HVL385B |
VCO向けバリキャップダイオード |
EFP(当社外形コード) |
13 |
HVL396C |
13 |
HVL144 |
アンテナスイッチ向けPINダイオード |
13 |
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■仕 様
(1) VCO向けバリキャップダイオード「HVL385B」「HVL396C」
製品名 |
パッケージ
(当社外形コード) |
最大定格
逆電圧VR(V) |
端子間容量
C(pF) |
容量変化比
n |
直列抵抗
rs(Ω) |
HVL385B |
EFP |
15 |
C0.5=7.20〜7.70
C2.5=2.70〜3.20 |
2.43(min.)
@C0.5/C2.5 |
0.75(max.) |
HVL396C |
EFP |
10 |
C1=14.5〜17.5
C4=5.2〜6.5 |
2.3(min.)
@C1/C4 |
0.4(max.) |
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(2)アンテナスイッチ向けPINダイオード「HVL144」
製品名 |
パッケージ
(当社外形コード) |
最大定格
逆電圧VR(V) |
順方向電圧
VF(V) |
端子間容量
C(pF) |
オン抵抗
rf(Ω) |
HVL144 |
EFP |
30 |
0.9(max.)
@IF=2mA |
C1=0.45(max.) |
2.0(max.)
@IF=2mA
f=100MHz |
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