日立製作所 ディフェンスシステム事業部(事業部長&CEO 武井三雄)は、大量データの高速ディジタル信号処理を可能とするスケーラブル信号処理装置「DS320」を製品化し、2002年4月から販売開始致します。
本装置では、独自のCMM(Communication Memory Module)方式を採用したことにより、ディジタル信号処理ボードとしては、世界最高レベルのマルチプロセッサ間高速データ転送を実現しました。さらに柔軟な拡張性(スケーラビリティ)を有しており、各種アプリケーションに応じた最適なシステム構築が可能です。
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DSPボード |
信号処理装置 |
<背景>
現在、大量な演算データの高速リアルタイム処理を要求される分野では、ディジタル信号処理を行うDSP(Digital Signal Processor)を複数使用するマルチプロセッシング技術が必須となっています。マルチプロセッシング方式では、DSP単体の高速化にあわせて、DSP間の高速データ転送も同時に実現することがシステム全体の処理能力向上における必須条件となります。
そこで、上記条件を満足する以下のようなDSPボードを製品化しました。
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・高速データ転送方式の開発(CMM方式) |
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・実績のある高性能の浮動小数点DSPチップの採用(TI社製TMS320C6701) |
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・高性能で低価格な製品の実現 |
<製品について>
本装置の主な特長は次の通りです。
1.世界最高レベルの高速データ転送を実現
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独自に開発したCMM方式により、DSP間データ転送負荷の大幅な低減を実現し、DSP演算性能を最大限に引き出すことを可能にしました。
(DSP間データ転送スループット:約320Mbyte/s) |
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DS320では、4[GFLOPS]×320[Mbyte/s]=1280[GF・MB/s2 ※](ボードあたり) |
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(※処理・転送速度積 単位GF・MB/s2) |
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となり、他社の1.5〜2倍程度の値となります。
また、データ転送は、1:1,1:nのDSP間で双方向に転送可能です。 |
2.容易な規模拡張
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マザーボード1枚(サイズ:6U、1スロット)にドータカードを追加することにより最大4GFLOPSまで1GFLOPS単位で処理能力の選択が可能です。また、マザーボードを複数枚(最大4枚)使用することで最大16GFLOPSまで、処理能力の増強が可能となり、大規模システムにも対応可能です。
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3.シングルボードコンピュータによるDSPボード制御
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DSPボードは、CompactPCIインタフェース(またはVME)を介してシングルボードコンピュータからプログラムのダウンロード及び各種制御が行えます。
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4.標準外部インターフェースに対応
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標準のCompactPCI(またはVME)による外部とのインターフェース接続が可能です。また、ドータカードのカスタマイズにより各種専用インターフェースとの接続も可能です。
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5.迅速なカスタマイズ対応
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本製品は自社開発品なので、各種アプリケーションに応じた柔軟かつ迅速なカスタマイズ対応が可能です。 |
6.ソフトウェア開発環境
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TI(テキサス・インスツルメンツ)社製DSP開発ツール(Code Composer Studio)を用いた開発環境で、エミュレータを接続しデバッグできます。ダウンロードツールと制御用PCを搭載することによりオンサイトでプログラムダウンロードができます。
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■応用システム及び分野
医療または計測用の画像処理システム,各種無線処理システム,
ハイブリッドシミュレータ(振動試験、発電、宇宙関連),
ソーナー,レーダ等の高性能センサシステム
における信号処理や画像処理の分野
■製品ラインナップ
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上記価格には、SE費、工事・保守費、消費税は含みません。
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上記の他にカスタムボードの開発及びアプリケーションに応じたシステム構築支援も致します。
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(注1) |
外部インタフェースボードを用いることでラック間データ転送も可能です。 |
(注2) |
ソフトウェアは、GMP,VSIPLなど標準関数に準拠した使用頻度が高いものを整備しています。
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■仕様
※上記範囲以外の御使用については弊社担当までお問い合わせ下さい。
・CompactPCIは、PCI Industrial Computers Manufacturers Group.の登録商標です。
・VMEは、Motorola, Inc.の登録商標です。
・Code Composer StudioはTexas Instruments社の商標です。
※記載内容は、改良のために予告なく変更されることがありますので、ご了承ください。
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