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2002年1月10日

株式会社有線ブロードネットワークス
株式会社日立製作所
株式会社有線ブロードネットワークスが
IPv6ネットワークシステムとしてIPv6対応ギガビットルータ「GR2000」、
統合システム運用管理ソフトウェア「JP1」を稼働
−IPv6普及・高度化推進協議会IPv6アクセス実験に参画−
   株式会社有線ブロードネットワークス(代表取締役社長 宇野 康秀 以下 usen)は、IPv6普及・高度化推進協議会が主催するIPv6実証実験用システムとして、株式会社日立製作所(取締役社長 庄山 悦彦 以下 日立)のIPv6*1対応ギガビットルータ「GR2000」及びネットワーク管理プログラム「JP1/Cm2」を中核とするIPv6ネットワークシステムをこのたび稼働させました。

  usenは、IPv6普及・高度化推進協議会が中心となり通信・放送機構(TAO)や総務省と連携して推進しているIPv6実証実験に参画しており、三菱総合研究所と協力して実験参加の一般加入者へのIPv6アクセス網を提供する役割を担っています。
  今回、日立のギガビットルータ「GR2000」、ネットワーク管理プログラム「JP1/Cm2」を使用し、IPv6ネットワークシステムを新たに構築し、実験参加を希望する一般ユーザ(最大50世帯)に対し、光ファイバによる大容量IPv6インターネット接続の実証実験を行う予定です。(期間2002年1月〜3月)。

  本IPv6実証実験は、IPv6の普及促進を図るとともに、現状の技術的課題や市場ニーズの調査を行うことを目的としています。
  従来各通信事業者が行ってきたIPv6実験は、IPv6ネットワークのバックボーンの検証が中心であり、IPv6が普及する上で重要な末端の一般加入者へのアクセス網のIPv6化については検証がなされていない状況でした。
  usenは本実証実験に参画、一般加入者へのIPv6接続サービス提供時に必要となる運用管理ノウハウを他社に先がけ蓄積し、IPv4からIPv6への移行技術の検証を行います。

  本実験ネットワークシステムの中核機器である日立ギガビットルータ「GR2000」は、IPv6ハードウェアルーティング*2に対応しており、usenの光ファイバブロードバンドサービスに要求される超高速パケット中継処理を実現、安定した通信が可能なことに加え、IPv6に取組む様々なキャリア・iDC*3・ISP*4への豊富な導入実績があることも高く評価され、このたびの採用となりました。ルーティングプロトコルは、スタティック*5、RIPng*6、OSPFv3*7、BGP4+*8に対応しており、多種多様なIPv6ネットワーク構築が可能な点も、評価されました。

  また、ネットワーク管理プログラム「JP1/Cm2」はIPv6ネットワーク管理が行える唯一のツールであり、かつ既に複数のシステムでの使用実績があること、及び既存IPv4ネットワークとのシームレスな管理ができること等が評価されて採用されました。本実験では、IPv6ネットワーク運用ノウハウの蓄積に利用されます。

  日立は、今回「GR2000」を中核としマルチベンダでIPv6ネットワークシステムを構築した技術ノウハウを活かし、各通信事業者のIPv6ネットワーク構築を御支援していくことで、IPv6普及推進に貢献してゆく所存です。

【usenのIPv6アクセス網実験項目】
●IPv6対応機器のブロードバンド(100Mbps)対応状況の確認
●既存ソフト(コンテンツ)のIPv6対応
●ISP内部ルーティング(経路)の増大への対応
●監視・運用手順のノウハウ蓄積
●エンドユーザニーズの調査
●IPv6端末の市場性
●IPv6アドレス割り当てに関する検証


usenのIPv6実験ネットワーク構成図

【用語の説明】
*1 IPv6(Internet Protocol version 6):現在のインターネットプロトコルIPv4(Internet Protocol version4)を拡張・高機能化した次世代インターネットプロトコル。アドレスが128bit(約3.4x10の38乗個)分ある。
*2 ルーティング(Routing):ネットワーク上の目的アドレスまで転送経路を選択するプロセス。
*3 iDC(Internet Data Center):企業からサーバをはじめとしたシステムを預かり、その企業のインターネット運営を代行する施設のこと。
*4 ISP(Internet Service Provider):インターネット接続事業者。
*5 スタティック(Static Routing):ネットワーク内の中継経路を予め固定的に設定する方式。
*6 RIPng(RIPng Routing Information Protocol Next Generation):ルーティング・プロトコルの一つであるRIP(Routing Information Protocol)を、IPv6に対応させたもの。
*7 OSPF(Open Shortest Path First):パケット送信する際の最適なルートを決定するための経路情報交換用プロトコル。
*8 BGP(Border Gateway Protocol):IPベースのネットワークにおいて、AS(自律システム)間の経路情報を交換するためのプロトコルで、BGP4+はIPv6対応。

以 上




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