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2001年11月19日
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手賀沼は生活雑排水の流入に加え、最近の渇水による河川水量の減少や水温上昇により、アオコが異常発生し、景観の悪化や悪臭を発生しています。さらに水生植物や魚類等の死滅の原因にもなっており、20数年間水質汚濁ワースト1を続けています。そこでエン振協は平成12年度より、多様な生命があふれた手賀沼の再生をめざし、アオコ発生の原因となっているリン・窒素を水中から除去する新しいシステムを考案し、開発を進めています。 今回開始した実証試験は、日立が開発した超電導磁気フィルター浄化システムと、大林組が開発した植生浄化システムとを組み合わせた複合システムを手賀沼の流入河川である大堀川において行っているもので、平成13年7月から開始しました(平成14年度末まで継続の予定)。 最初に処理を行う超電導磁気フィルター式浄化システムのこれまでの試験結果では、リンについては80〜90%程度の除去が確認されています。このシステムの処理水を用いて実施している植生浄化システムの試験では、絶滅種の復元による生態系回復と窒素除去を目的としています。今年度は生態系回復についての検証を先行して実施し、データが蓄積された来年度から、窒素除去についての確認作業に着手します。 日立はこれまでにも超電導磁気フィルターを用いて、アオコを除去する技術を開発し、霞ケ浦等の湖沼の水を使った試験を続けてきました。今回このシステムが水中のリンの除去にも効果的であることを確認し、大林組の植生浄化システムとの複合システムを実現しようとするものです。また大林組は、これまでゼネコンとして蓄積してきたノウハウをベースに環境創生、修復技術の開発を行ってきました。今回開発した植生浄化システムは、浄化能力の高いシュロガヤツリ等の水生植物による窒素の除去と、ササバモ等の絶滅水生植物の回復を目的としています。 エン振協では、新しいエンジニアリング(エコエンジニアリング)の手法によって、住民に最適な社会システムのコンセプトを作り、さらにそれに沿った手賀沼を中心とする集水域全体の累積的な環境負荷を減少させる浄化方法を提案し、流域住民と行政が連携して生命にあふれた手賀沼の再生と「持続可能な開発」を実現することを目指しています。 エン振協では、手賀沼の浄化に貢献すべく「手賀沼ルネッサンス計画」の調査を平成9年度から平成10年度にかけて実施しました。この2年間の調査成果を活かし、平成12年度から準備を進めてきて今般開始した現地での実証試験を積極的に推進することにより、地域における生活環境の改善に取り組んでいきたいと考えています。 今後はこの実証試験の成果をもとに、国内外を問わず汚濁に悩む湖沼・河川も対象に水質浄化手法を積極的に提案していく予定です。 ■概略図 | |||
以 上 |
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