ニュースリリース | ||||||
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2001年9月25日 | ||||||
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日立製作所 電力・電機グループ(グループ長&電力部門CEO:久野 勝邦/以下、日立)は、このたび、国内で初めて、プロジェクト・ファイナンスを活用したエネルギー・サービス・カンパニー(以下、ESCO)事業を、サッポロビール株式会社殿(以下、サッポロビール)北海道工場(北海道恵庭市)と仙台工場(宮城県名取市)で実施します。 今回、実施するESCO事業は、省エネルギー効果をESCO事業者と顧客に配分し、投資額を配分額から資金を回収するシェアード・シェービング(節減分与)型で実施し、日立が、国内の金融機関からプロジェクトのキャッシュフローを担保とするプロジェクト・ファイナンスで省エネルギー設備の導入費用を、調達します。日立は、この資金を活用して、サッポロビールに対して、省エネルギー機器を提供するだけでなく、製品納入後の省エネルギー量の保証や保守サービスなどサービスのほとんどを一括して提供し、省エネルギー効果をサッポロビールと配分します。 ESCO事業は、省エネルギーのための改修に必要な設備投資、人材などを包括的にESCO事業者が負担し、ビルや工場設備などの省エネ効果分の一部を利益に充てるビジネスモデルです。環境意識の高まりの中で、企業は「環境」「省エネ」への対応が急務となっており、初期投資を伴わずに施設の省エネルギー化を図ることができるESCOへのニーズが高まっています。 プロジェクト・ファイナンスは、資源開発、プラント建設、土木工事など、主に大プロジェクトで用いられてきた資金調達手段で、従来のコーポレート・ファイナンスが親会社の信用力や土地などを主な担保にするのに対して、事業自体のキャッシュフローを主な返済原資とする事業融資方式です。借入れのオフバランス化や事業リスクの分散ができるというメリットがあり、社会資本整備への民間活力導入の手法であるPFI(*1)や卸電力事業などの新しい事業形態、また既存の事業の再構築における資金調達手法として注目されています。 今回のESCO事業は、サッポロビール北海道工場と仙台工場で実施します。北海道工場には、都市ガスを利用する高効率ガスエンジン(*2)を利用したコジェネレーションを導入します。コジェネレーション設備による年間の省エネルギー効果は、25,052ギガジュールとなり、現在の北海道工場全体のエネルギー使用量に対して、約7.0%の省エネルギーを実現します。仙台工場には、ビール製造用のブライン冷凍機にインバータ制御機器を導入します。工場の冷凍負荷が小さい時間帯に回転数の制御を行うことで、省エネルギーを実現します。なお、これらの設備は、2001年9月末に稼動を開始する予定です。 日立は、お客様の省エネルギーを実現するため、今後もトップレベルの技術に支えられた製品に、ファイナンス・スキーム、保守技術、IT技術を融合して、社会システムの高効率化、インテリジェント化を実現するためのサービスを提供していきます。特にESCO事業に関しては、ギャランティード・セービング型(*3)とシェアードセービング型によるサービスを、環境・エネルギーソリューション事業の中核として位置づけ、2002年度に120億円の受注を目標に推進します。 なお、本事業の推進にあたり、ESCOの契約形態、プロジェクトファイナンスの活用方法について、財団法人省エネルギーセンターから、数多くの助言をいただきました。
■本プロジェクトの概要 (1) プロジェクトファイナンスを活用 日立は省エネ設備の導入費用を国内金融機関から、プロジェクトのキャッシュフローを担保とするプロジェクトファイナンスで資金を調達します。 (2) 工場の省エネルギーをシェアードセービング型(節減分与)ESCOで実施します。 ・サッポロビールの工場に設置する省エネルギー設備は、契約期間中、日立が資産を所有します。 ・省エネルギー設備による省エネルギー効果を日立とサッポロビールが分与します。 ・サッポロビールは、省エネルギー設備が計画通り運用できる条件を日立に提供します。 (3) サッポロビール国内ニ工場で実施 サッポロビール北海道工場、仙台工場を対象にします。 ■ビジネスモデル特許 ESCO事業の実績に基づき、省エネルギー効果を検証するサービス料金の精算方法は、2000年6月にビジネスモデル特許を出願しています。 |
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以 上 |
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