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2001年3月21日 | |
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株式会社 日立製作所 日立研究所(所長 川上 潤三)は、このたび、OA機器、FA機器、工作機械等向けの従来のリニアモータと比較してコンパクト化と低コスト化を実現した直線駆動装置(以下、トンネルアクチュエータ)を開発しました。 従来のリニアモータは、回転モータを直線状に展開した片側式が主であることから、電機子と可動子間(ギャップ)に働く磁気吸引力が推力より数倍も大きく、リニアベアリングなどによるギャップの支持機構への大きな負担がありました。このため、リニアベアリングを取り付けるベースとリニアベアリング、可動子などのすべての部品を水平垂直に組み立てる必要があることから、リニアモータシステム全体が大きく、組み立ても難しくなり、リニアモータの応用や普及拡大は困難でした。 今回開発したトンネルアクチュエータは、上部磁極歯と下部磁極歯間の中央に可動子を配置することにより磁気吸引力を相殺しました。これにより、ギャップの支持機構への負担の低減や可動子の軽量化が図れるほか、上下の磁極歯間に磁束が流れることで、多極構造にしても漏れ磁束が少なく、大推力が得られます。また、従来のリニアモータでは巻線の数が極数分、またはスロット数分必要でしたが、トンネルアクチュエータでは極数に関係なく1相当り1個の巻線で多極化が可能なため、リード線処理等の電工作業が簡単で自動化が容易です。 こうした特徴により、トンネルアクチュエータのコンパクト化、組立の容易化が図れ、従来のリニアモータに比べてコスト5割削減を実現しました。 なお当社では、来週(3月21日〜23日)名古屋大学で開催される電気学会全国大会で、開発した「トンネルアクチュエータ」に関する発表を行う予定です。 ■トンネルアクチュエータの基本構造と動作原理 図2のように、電機子巻線を有する凹型鉄心に、向かい合う上部磁極歯と下部磁極歯が互い違いになるように複数個配置し、電機子巻線を励磁すると、上部磁極歯と下部磁極歯との間(トンネル)には磁束が上下に交番して流れる磁束トンネルが形成されます。 トンネル内には永久磁石からなる可動子を設け、進行磁界が発生するように各相(A相、B相)の巻線を励磁すると、可動子の永久磁石と電機子の磁極歯間に相対的な直線運動を与える大きな推力が働きます。 各相巻線の励磁電流を制御すれば、可動子は磁束トンネル内を往復するアクチュエータとして使うことができます。 |
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以 上 |
WRITTEN BY Corporate Communications Division |