株式会社日立製作所(取締役社長:庄山 悦彦、以下、日立)、日本ヒューレット・パッカード
株式会社(取締役社長:寺澤 正雄、以下、日本HP)と米国ePIT,Inc.(社長兼CEO:Timothy E.
Campbell、以下、ePIT社)は、米国の先進ノウハウも取り込んだ電子証券/商品取引システムパッ
ケージをベースにシステム構築する取引所向け「インターネットベース電子証券/商品取引システ
ムソリューション」を2月14日から共同で提供を開始します。
本ソリューションでは、証券/商品の各種取引市場と証券会社間や証券会社内のトレーダ間、私
設取引市場などの取引業務で取引参加者がインターネットやVPN(Virtual Private Network:私
設仮想回線)、イントラネット経由で各取引市場と接続し、ザラバ方式(*1)などの各種取引価格の
決定方法に対応した取引システムを従来より短期間で構築できます。
*1:株式等の取引価格決定方法の一つで、売り手も買い手も介入者無く自由に値と数量を出し
合い取引していくN対Nの取引
欧米の証券取引市場では、インターネットを活用した電子取引システムが発展し、これまで電話
とFAXで交渉していた小規模の取引業務も電子化が進んでいます。また、ニューヨーク証券取引所、
ナスダックなどの既存の証券取引所外に開設している電子証券取引ネットワーク(ECN :Electronic
Communications Network)で行う取引規模は、ナスダック市場取引の約三割を占めるまでに拡大
しています。日本においても金融商品取引の規制緩和が進むにつれ、証券会社・銀行などの金融機
関が、証券取引などを既存の取引所の外で行う私設取引システム(PTS: Proprietary Trading
System)を活用する試み、また、既存の取引所でも、新規商品取引市場のタイムリーな開設と拡張
による事業拡大の試みが始まっています。
この様なニーズに応えるため、日立は日本HP、ePIT社と協業し、パッケージをベースとし、電
子証券/商品取引システムを構築する「インターネットベース電子証券/商品取引システムソリュ
ーション」を提供します。これにより、小規模な取引でスタートし、市場の取引量の増大に合せて
拡張する取引システムが容易に構築可能となります。
本ソリューションは、欧米で実績をもつePIT社の電子証券/商品取引システムパッケージを活用
し、コンサルテーションからシステム構築、運用までトータルに提供します。このePIT社の電子証
券/商品取引システムパッケージは、トランザクション制御などの各種取引に必要な機能を集めた
共通基盤である取引システムエンジンと欧米で標準となっているザラバ方式など各種取引価格の決
定方法に対応したテンプレートからなり、取引業務に合せてカスタマイズをするだけで、最適な取
引システムを提供できます。これにより、従来、約1〜2年を要していたシステム構築期間を、最
短で約6ヶ月まで短縮することが可能となります。さらに、新規商品の追加に伴い別の取引価格の
決定方法を追加する場合は、取引システムエンジン上にアドオンすることにより市場機能の拡張に
柔軟に対応できます。
日立はH9000VサーバとOS、ミドルウェアの提供と技術サポート、日本市場における取引市場業務、
証券会社関連業務ノウハウに基づくコンサルテーションおよびシステムインテグレーションを行い、
日本HPは、技術サポートを行うとともに、米国での豊富なWebサーバ構築事例に基づくノウハウも
提供します。ePIT社は、パッケージの提供と技術サポート、及び欧米での取引システム構築事例に
おけるノウハウの適用を行います。
本ソリューションは、証券取引、商品取引に限定せず、BtoBを中心とする電子商取引で段階的に
適用範囲を拡大して行くことを目指しています。また、今後は取引システムのASPも視野に入れ
て検討を進めています。
■商標表記
・ UNIXは、X/Open Company Limitedが独占的にライセンスしている米国ならびに他の国に
おける登録商標です。
・その他商品名、会社名、団体名などは、各社の商標または登録商標です。
以上
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