日立製作所は、このたび、インターネット環境におけるサービス品質の向上を支えるための新
コンセプト「Internet Service Quality Management」に基づき、高信頼かつセキュアな情報
システムの構築及び運用を支援する統合システム運用管理ソフトウェア「JP1 Version 6i (シ
ックスアイ)」を製品化し、2月1日から販売開始します。
現在、e-ビジネスに進出する企業や、SP(Service Provider)、iDC(Internet Datacenter)
などでは、顧客の求める付加価値の高いサービスを迅速に提供するため、サービスの安定的な提
供やIT資産の効率的な運用が求められています。さらに、e-ビジネスの成長に伴い、情報システ
ムの拡大に対するスケーラビリティの確保や、各種業務プロセスの連携・統合などネットワーク
環境のもとで、安定した最適な性能を得られるシステム基盤の構築、運用、管理が不可欠となっ
ています。このような状況のもと、サービス品質の保証契約であるSLA(Service Level
Agreement)に基づいたサービスレベルを維持するために、システム運用の質的向上に対するニ
ーズが高まっています。
「JP1」は、トップシェアのシステム運用管理製品として、国内はもとより海外市場でも高く
評価され、現在5,000社を超える企業に導入されているほか、ERP、データウェアハウス、Webコ
ンピューティングなど業種や業務を問わない幅広い分野で適用されています。
今回販売を開始する「JP1 Version 6i」は、新コンセプト「Internet Service Quality
Management」に基づき、「サービス管理ソリューション」を大幅に強化するとともに、新たに
「セキュリティ管理ソリューション」を提供します。これらにより、SP、iDCをはじめ、企業情
報システムの最適な構築・運用を実現し、インターネット環境でのサービス品質を向上すること
が可能になります。「JP1 Version 6i」で強化および新たに提供する主なソリューションは次の
通りです。
1.「サービス管理ソリューション」の強化
(1)稼動率把握のための情報収集支援
Webサイト性能のボトルネック検出や性能改善のための情報を収集する「JP1/VantagePoint
Web Transaction Observer」、インターネットサービスの性能を計測する「JP1/VantagePoint
Internet Services」を提供します。これにより、インターネット環境におけるシステムの稼
働率を把握でき、ボトルネックの改善が図れるため高いサービスレベルを実現できます。
(2)SLAに基づくレポート作成支援
「JP1/VantagePoint Reporter」によりSLAの達成度の検証、性能の傾向分析などを行うレポ
ート機能を提供します。
(3)ネットワーク帯域制御による効率的なサービス提供を実現
「JP1/PolicyXpert」によるSLAで規定されたサービス品質に応じたネットワーク帯域制御に
加え、ユーザ・会員単位での論理的な帯域要求に対し、実際のネットワークにおいて最適なル
ートを選択し、効率的なネットワーク運用を実現するためにIP(Internet Protocol)リソー
スを管理する「JP1/IP Resource Management Server」を提供します。
(4)複数のネットワーク環境の一元的な管理を実現
複数のネットワーク環境を一元的に管理できるNAT(Network Address Translator)環境の
構築を支援するネットワーク管理製品「JP1/Cm2/Internet SNMP Gateway」を提供し、イン
ターネット環境でのシステム構築、運用を容易に実現します。
2.「セキュリティ管理ソリューション」の新設
(1)セキュアなシステムの実現
セキュリティポリシーに基づいた外部からの不正アクセスの検知、対策、防御を実現する
「JP1/Intrusion Detection System - Manager」により、インターネットからファイアウォ
ールを通って行われる様々な不正侵入の試みを検出し、被害を未然に防ぎます。また、機密
情報の漏洩も防止できるなど、システムの安全性、信頼性を向上します。
(2)アクセスに対し堅牢な情報管理システム構築を支援
「JP1/Access Control Adaptor」、「JP1/Access Control Adaptor for Web」により、
Webページやファイルに対するアクセスを制御し、情報の漏洩、改ざん防止を統合管理しま
す。
3.「資産管理ソリューション」の強化
ネットワーク上のマシンで稼動するすべてのソフトウェアの実行状態を一元管理するために、
新たにソフトウェアライセンスの同時実行管理を実現する「JP1/Lan Licenser」を提供します。
これにより、予め決められたライセンス数に応じたソフトウェアの実行監視・運用が可能にな
ります。
今後とも、e-ビジネスを支える情報システム運用でのトータルなソリューションを更に充実して
いきます。
■ホームページ
URLhttp://www.hitachi.co.jp/jp1
■販売目標
今後2年間で、26万本(サーバプログラム本数)の販売を見込んでいます。
■主な新製品の価格・出荷時期
製 品 名 | 概要 | 標準価格 | 出荷時期 |
サービス管理 |
JP1/VantagePoint Web Transaction Observer | Webサイトの性能監視 | 528万7千円 | 2001年 3月末 |
JP1/VantagePoint Internet Services | インターネットサービスの性能監視 | 5千円 |
JP1/VantagePoint Internet Services Server License-to-Use | インターネットサービス の性能監視 | 17万5千円〜 |
JP1/VantagePoint ReporterSLA | レポート作成機能 | 387万5千円 |
ネットワーク管理 |
JP1/Cm2/Internet SNMP Gateway | ファイアウォール、 NAT対応 | 50万円 | 2001年 3月末 |
JP1/IP Resource Management Server | IPリソース管理サーバ | 350万円〜 | 2001年 6月末 |
セキュリティ管理 |
JP1/Intrusion Detection System - Manager | 外部からの不正 アクセス監視 | 199万7千円〜 | 2001年 3月末 |
配布管理・資産管理 |
JP1/Lan Licenser (50ライセンス〜) | 同時実行 ライセンス管理 | 32万5千円〜 | 2001年 3月末 |
・稼動プラットフォームは、Windows NT 4.0, Windows 2000, HP-UX, Solaris他です。
■商品名称等に関する表示
・ JP1/Intrusion Detection System Manager及びJP1/Intrusion Detection System
Agent for Firewallは、情報処理振興事業協会(IPA)が推進する「産業・社会情報化基盤整
備事業」の一環として技術開発された内容を含みます。
・ JP1/PolicyXpertソフトウェアおよびドキュメンテーションは、米国Hewlett-Packard
Companyとのライセンス契約により、OpenViewをベースにしています。
・ JP1/VantagePoint Web Transaction Observer、JP1/VantagePoint Internet Services
およびJP1/VantagePoint Reporterのソフトウェアおよびドキュメンテーションは、Hewlett-
Packard Companyのライセンスに基づき、OpenViewのソフトウェアおよびドキュメンテーショ
ンをベースにしています。OpenViewはHewlett-Packard Companyの商標です。
・ HP-UXは,米国Hewlett-Packard Companyのオペレーティングシステムの名称です。
・ Lan Licenserは日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社の商標です。
・ Microsoft,Windows,Windows NTは,米国Microsoft Corporationの米国およびその他の
国における登録商標です。
・ Microsoft® Windows® 2000は,米国Microsoft Corporationの商品名称です。
・ Windows®の正式名称は,Microsoft® Windows® Operating System,Windows NT®の正式
名称は,Microsoft® Windows NT® Operating Systemです。
・ PolicyXpert及びOpenViewは米国Hewlett-Packard Companyの商品名称です。
・ Solarisは,米国Sun Microsystems,Inc.の商品名称です。
・ その他記載の会社名,製品名は,それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
以上
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