| HITACHI HOME | UP | SEARCH | | |
このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、
お問い合わせ一覧をご覧下さい。 |
平成12年11月9日 |
高性能処理、広アドレス空間、さらにセキュリティ機能を強化した ICカード用新CPU搭載「AE-4シリーズ」を製品化 −専用16ビットCPUにより多機能化・大容量化が進む ICカード用途への対応を実現、 インターネット等で高度なセキュリティを必要とする ICカード以外の応用分野へも適用可能− |
日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 石橋 正)は、このたび、GSM-SIM(注1)カードや マルチアプリケーションカードなどの多機能・大容量ICカード用途向けに新規に開発した16ビット のCPUコアを搭載する「AE-4シリーズ」として、「AE450」「AE460」「AE45C」の3品種を製品化し ました。平成12年12月から「AE45C」のサンプル出荷を開始し、以後順次サンプル出荷を行います。 本製品シリーズは、ICカード用途に新規に開発した16ビットのCPUコア「AE-4」を搭載していま す。このため、8ビットCPUに比べて、より高性能な処理の実現と8ビットCPUの限界である64kバイ ト以上のアドレス空間をサポートし、さらに、データの不正読み出し等を防止するセキュリティ 機能の強化により、多機能化・メモリの大容量化が進むICカード用途への対応を実現できます。 また、今後普及すると予想されるインターネットの利用者の認証によるアクセスコントロールな どICカード以外の高度なセキュリティを必要とする分野への適用も可能です。 マイコンを搭載したICカードは、近年、欧州を中心に急速に普及してきており、その用途もクレ ジットカードや銀行のキャッシュカード、GSM-SIMカード、IDカードなど多様化しています。これ に伴い、メモリの容量も64kバイト以上必要な用途が拡大する傾向にあり、大容量メモリを搭載し た製品が求められてきました。加えて秘密情報保持のため、より高度なセキュリティ機能搭載の強 いニーズもあります。 当社は、これまで8ビットCPUを採用したICカード用のマイコンを製品化し、市場に提供してきま した。しかし、8ビットCPUでは市場ニーズに対応することが困難であるため、今回、新たにICカー ド用途向けとして、高性能な処理および64kバイト以上のアドレス空間、さらにセキュリティ機能 の強化を行った16ビットCPUコアの「AE-4」を開発し、本CPUを搭載した「AE-4シリーズ」を製品化 しました。16ビットCPUの搭載により市場ニーズに対応でき、さらに搭載しているEEPROMの容量ラ インアップとして、32k、64kバイトを揃えています。また、ICカード用途で重要なデータ不正読み 出し等を防止するために、異常電圧や異常周波数の検出回路、ウォッチドッグタイマ、乱数発生器 などのセキュリティ回路の強化に加え、外部とのデータ転送を行うシリアルインタフェースの転送 速度の高速化、タイマなどを内蔵し、周辺機能の充実を図っています。 本製品シリーズの「AE450」は32kバイト、「AE460」は64kバイトのEEPROMを搭載し、欧州携帯電 話のGSM-SIMカード用途に適しています。また「AE45C」は、32kバイトのEEPROMと1,024ビットの べき乗剰余演算を実行するコプロセッサを搭載しており、今後サービスの多様化が予想される W-CDMA-UIM(注2)カードやマルチアプリケーションカード用途に適しています。当社は、従来の 8ビットCPUを含めた製品ラインアップの強化を図ることで、幅広い応用分野に適応した製品を提 供します。 出荷形態としては、「ウェハ」と、「COT(Chip on Tape)」を準備しており、今後はSOP-10パッ ケージも予定しています。また、開発環境として「E6000エミュレータ」を準備しており、「AE-4 シリーズ」の全製品をサポートしています。 今後は、EEPROM容量を拡大したICカード用マイコンのラインアップや、さらに高機能なアプリケ ーション向けとして32ビットCPUへの展開を進めていきます。 注1) GSM-SIM(Global System for Mobile communications-Subscriber Identity Module): GSMは携帯電話などの移動体通信の方式。SIMカードは利用者情報(本人のID、課金情報や相手 先の電話番号および各種サービス情報)を記憶するカード。本カードをGSM電話機に組み込む ことで、カード所持者の情報により電話することができる。 注2) W-CDMA-UIM:Wide band ? Code Division Multiple Access - User Identity Module W-CDMAは次世代携帯電話に使用される通信方式の一つ。従来の方式(GSM、PDS等)に比べ音声 品質の向上、高速データ通信、国際ローミング(世界中で同じ電話機を使用できる)を目標に している。UIMカードはGSMで使用するSIMカードと同様に利用者情報を記憶するカードで、 携帯電話機に組み込んで使用する。 ■応用製品例 ・ICカード全般: GSM-SIMカード、IDカード、電子マネーカード、銀行キャッシュカード、マルチアプリケーション カード他 ・ネットワークセキュリティコントロール ・ワークステーション、パソコン、セットトップボックス等のアクセスコントロール
以 上
|
WRITTEN BY Corporate Communications Division |