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平成12年10月12日
高温超電導技術を応用した水浄化装置を開発
−下水、工場排水浄化装置の小型、高速化の見通しを得た−
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  財団法人国際超電導産業技術研究センター・超電導工学研究所(以下、超電導工学研究所)
と株式会社日立製作所(以下、日立製作所)は、このたび、先に超電導工学研究所で開発した樹
脂含浸型バルク高温超電導体を応用する水浄化装置の実用化技術開発を共同で開始しました。本
技術が実現すれば、下水、工場排水等の汚濁水浄化装置が小型化、高速化されるなどのメリット
が期待できます。
  超電導工学研究所と日立製作所では、数年後の製品化を目指して、開発を進める予定です。

  バルク高温超電導を使う磁気分離浄化法は、磁石の吸着力を利用して流体中の磁性粒子を分
離・除去する方法で、従来行われている物理化学処理による凝集沈澱法等に比べ、遥かに高速で
固液分離が可能であり、磁気力が大きいほど高速処理が可能であることから超電導磁石を用いて
います。バルク高温超電導磁石は、通常の電磁石に比べ小型・省エネルギー化が可能で、RE−
Ba−Cu−Oバルク高温超電導体(REは希土類元素)を極低温に冷却後着磁すると1テスラ
(1万ガウス)以上の強力超電導磁石となり、この強磁界を利用した磁気分離方式と膜ろ過方式
を組合せ、大量の汚濁水を浄化する新しい膜磁気分離装置の技術開発を進めています。今回、3
3mm角のY−Ba−Cu−Oのバルク高温超電導磁石を2個用いて試作した原理モデルにより、
発生磁界0.8テスラで従来の擬集沈殿法の約20倍の高速浄化を検証しました。今後、さらに
磁界を高めると処理の高速化が期待できます。
 超電導工学研究所と日立製作所では、年内に長さ200mmのバルク高温超電導体磁石を適用
した処理量100m3/日の膜磁気分離装置を製作し、下水の連続浄化実験を行う計画です。

  なお、本結果は、10月18日―19日に超電導工学研究所で開かれる「ハイテクおよび環
境技術に関する日独協力評議会(GJCC)」主催の「日独HTSワークショップ」で発表する
予定です。

本技術開発は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の、産業技術研究開発実用化
技術開発助成事業として実施するものです。
     



                                                                           以上




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