日立製作所 家電グループ(グループ長&CEO:宇根山 祥久)は、介護施設用のリハビリ
テーション機器として、「座ったままで気軽にリハビリ」ができる、「座位式訓練機PW−3」
を平成12年10月20日から発売開始します。
本製品は、速度サーボ制御の採用により自動運転時に一定速度を保つことが可能で、また、自力
モードでは新開発の電子回路による負荷発生システムにより、動かし始めは軽く、速度が上がる
につれて負荷が大きくなるため、過剰な負担がかからないリハビリテーションが可能です。
■型式および価格
製品名 | 型式 | 本体希望 小売価格 | 発売時期 |
座位式訓練機 | PW−3 | 350,000円 | 平成12年10月20日 |
■市場環境について
平成12年4月の介護保険施行により、介護は「措置」から「選択」の時代に移ってきまし
た。また、「通所リハビリテーション」「訪問リハビリテーション」が施設の介護サービスのメ
ニューに入り、「リハビリテーション」がいよいよ注目を受ける時代になりました。
すなわち、介護保険サービスを提供する施設は、「より良いサービスを提供する」ために、
工夫と良い意味での競争の時代になってくる事が予想されます。
しかし、一方では、施設が手軽に使えて効果的な機器が少ないのが現状です。そこで当社で
は、リハビリテーション機器「2ベルト歩行訓練機」製品化の経験を活かして、この度、福祉
施設向けの手軽なリハビリテーション機器を開発しました。
■開発の経緯
当社では、高齢者・障害者の自立した生活を支援する、自治体の保健センタや病院、福祉施
設向けのリハビリテーション機器として、平成8年から高機能型2ベルト歩行訓練機「PW−1」
を発売し、平成10年に普及型2ベルト歩行訓練機「PW−2」を、平成11年に電動免荷型2
ベルト歩行訓練機「PW−10」を発売してきました。
「2ベルト歩行訓練機」は、立って歩く訓練により、機能の回復や維持を図る機器です。し
かし、福祉施設の現実として、「お年寄りに立って歩く訓練をしてもらうのは大変な労力がいる
ので、車椅子に座って時間を過ごしてもらっている」場合があります。そこで、「もっと手間が
かからないで、気軽に運動してもらう機器」をめざし、「歩行訓練機」で積み上げてきた技術を
ベースに、「座位式訓練機PW−3」を開発しました。
■座位式訓練機PW−3の特長
(1) 簡単・安全・小形をコンセプトに、リハビリテーションを身近にします。
簡単:単純な往復運動なので、高齢の方でも自主的に訓練ができます。
安全:座ったままの訓練なので、転倒の危険がなく安全です。
小形:小形軽量で持ち運びが自由なので、どこでも訓練ができます。
(2) オートモード、 自力モードが簡単に切り替えできます。
自力モード :自分の力で往復運動をします。PW−3の負荷
を2段階に設定できます。
オートモード :PW−3が自動で往復運動をします。速度は
2段階に設定できます。
(3) 訓練用プレートの交換で「腕の訓練」も可能。
訓練用プレートを「腕用」(別売)に交換することで上肢訓練機としてご使用頂けます。
■製品標準仕様
項 目 | 仕 様 |
寸法 | 外形 | 幅266、長さ904、訓練プレートまでの高さ147(mm) |
可動範囲 | 170、245、320(mm)から選択 |
訓練モード | オート | 動作速度:遅い(165mm/s)速い(215mm/s)2段階可変 |
自力 | 負荷:重い(約3kg)軽い(約2kg)2段階可変 |
表示灯 | 訓練モードランプ(4個)、長さモード(3個) |
電源 | AC100V |
質量 | 約13kg |
■展博への出展
下記の展博に出展します。
・ 第11回全国介護老人保健施設大会(三重大会):10月5日
・ 平成12年度全国老人福祉施設大会(石川大会):10月11日、13日
以上
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