日立製作所 通信・社会システムグループ（グループ長 & ＣＥＯ：林將章）はこのたび、当社従来
製品に比べ、体積比で１/２の小型化を実現した「２.５Gbit/s光伝送モジュール」を、７月１７日
から販売開始します。
  なお、本製品は、本年７月３日に参画を発表した、「２.５Gbit/s光伝送モジュール」でのマルチ
ソースアグリーメントの仕様に基づいています。

  本マルチソースアグリーメントは、Lucent Technologies, Alcatel-Optronics、Ericsson-Optical 
Components、三菱電機、住友電工、日立製作所の６社によって締結されたものです。２km伝送用から
６４０kmのDWDM（*1）用までの幅広い製品群について、外形寸法、基本的なピン配置と機能及び光／
電気のインターフェース仕様の標準化を図りました。

  近年のインターネットの普及によるデータトラフィックの急増に伴い、大容量マルチメディア通信
ネットワークの構築が急務とされています。これら大量の情報処理システムを構築する際に、基本伝
送速度として高効率な２.５Gbit/sの光伝送モジュールのニーズが高まってきています。

  当社では、平成５年より独自インタフェース仕様の「２.５Gbit/s光伝送モジュール」や、
「２.５Gbit/s DWDMレーザダイオードモジュール」を他社に先駆けて本格的に量産・出荷するなど、
常に業界をリードしてきています。
  このたび製品化した「２.５Gbit/s光伝送モジュール」は、マルチソースアグリーメントに準拠した
８０km以下の伝送距離に適応する送信モジュール３品種と、受信モジュール２品種です。
今後は、３,２００km、６４０kmに対応したDWDM用モジュールも製品化していく予定です。

なお、当社では、本製品を本日から幕張メッセで開催される「インターオプト２０００」に出展する
予定です。

（*1）DWDM（Dense Wavelength Division Multiplexing）：高密度波長分割多重
（*2）光送受信器１ペア

■「２.５Gbit/s光伝送モジュール」の特徴
 １．２０mlと小型化を実現
　   高周波シリコンIC技術による回路の高集積化とWTR-LD(Wide Temperature Range-laser    
diode)の採用により従来、８０km用で送受信それぞれ約４０mlであった体積を約２０ml
  (３６mm×５９mm×９mm)と半分に小型化しました。

 ２．単一５Ｖ電源、ＣＭＬインタフェースに対応
     従来用いていたレーザダイオードの冷却をやめ、さらに、約５０VのAPD(Avalanche photo 
diode)用のバイアス電圧発生回路の内蔵等によって、単一５V電源動作を実現しました。さらに、
単一３.３V電源動作の製品を計画中です。なお、入出力はCML（Current Mode Level）インタフ
ェースに対応しています。

 ３．高機能、高性能を実現
     送信器にはF.F.(Flip Flop)回路、受信器にはPLL(Phase locked loop)回路を内蔵し、DIP-PIN
による５０Ω整合によりITU（International Telecommunication Union）に準拠した低ジッタ
を実現しました。レーザダイオードは分布帰還型を採用しバイアス電流、変調電流を温度補償し
ているためスペクトル、消光特性等も高性能を実現しています。受信器には光入力レベルモニタ
回路を内蔵し対数変換された信号としているためdBm表示とモニタ電圧がリニアに読み取れま
す。８０km用受信器では送信器のチャープによりコンベンショナルファイバで波形劣化が生じ
たとき伝送特性を最適にする識別レベル可変機能を内蔵しています。

 ４．長距離、DWDM用モジュール
     今後、３２０km、６４０kmの長距離を５０GHz間隔で伝送可能なDWDM用モジュールも製品化
していきます。
 

                                                                             以上

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