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平成12年7月4日 |
オンライン・リアルタイムでの測定を実現した ダイオキシン前駆体モニタを製品化 −極微量オンライン計測技術で、ごみ焼却設備の ダイオキシンの低減に貢献− |
日立製作所 計測器グループ(グループ長&CEO 猪俣 博)は、このたび、世界で初めて、ごみ焼却 設備の排ガス中に含まれるダイオキシン前駆体(注)であるクロロフェノールを、リアルタイムで連 続測定できるダイオキシン前駆体モニタ「CP-2000」を製品化し、平成12年7月10日から販売を開始 します。本製品により、クロロフェノールをオンライン・リアルタイムで測定できるため、時々刻々 と変化するごみ焼却設備における燃焼状態の把握が可能となります。 注:ダイオキシンを生成するとされている有機塩素化合物。ダイオキシン前駆体は、ダイオキシン 類が発生するメカニズムから、ダイオキシン類の濃度と相関が強く、低濃度領域においてもそ の相関性があるといわれている。 近年、ごみ焼却設備から排出されるダイオキシン類による環境汚染が大きな社会問題となってお り、焼却設備を開発している焼却炉メーカや、焼却炉を管理する自治体などでは、ダイオキシン類 を迅速かつ連続的に測定したいというニーズが高まっています。 しかし、ごみ焼却設備から排出される排ガスに含まれるダイオキシン類は、その存在量が ng/m3(ngは10億分の1g)オーダーと極めて微量であることや、一概にダイオキシン類とはいっても、 その構造により75種類の塩素化ダイオキシンが存在することなどから、連続的かつ迅速な測定は非 常に困難でした。また、ダイオキシン類の測定を行う場合は、現地で排ガスをサンプリングし、 その試料を分析センターへ持ち込み、適切な前処理を施した後、高精度の質量分析計で分析を行う 必要があり、測定結果が出るまでには少なくとも数週間程度の長期間が必要でした。 そこで、ダイオキシン類そのものを直接的に測定できないまでも、間接的な指標になりうるもの をオンライン・リアルタイムで測定する技術の開発が望まれていました。 そこで、当社は、ごみ焼却炉の排ガス中にダイオキシン類より大量に存在し、かつダイオキシン 類の濃度と相関関係があると言われているダイオキシン前駆体のクロロフェノールに着目し、その クロロフェノールをリアルタイムで測定可能なダイオキシン前駆体モニタ「CP-2000」を製品化し ました。 本製品は、当社で長年培ってきた理化学分野の質量分析技術や工業計測技術を融合した極微量オ ンライン計測技術を生かして、ごみ焼却設備の煙道から吸引した排ガス中のクロロフェノールを連 続的にイオン化し、その質量分析を行うことで、24時間連続でその発生量を測定することが可能で す。 さらに、本製品によってリアルタイムで得られるダイオキシン前駆体の測定データと、焼却炉に おける自動燃焼制御技術や様々な排ガス処理技術等を組み合わせることで、ダイオキシン前駆体、 さらにはダイオキシン類そのものの発生量を低減する技術への発展が期待できます。 今後も、当社は極微量オンライン計測技術などの最先端技術を生かして、ごみ焼却設備における ダイオキシンの低減に貢献していきます。 ■主な仕様 測定対象:ダイオキシン前駆体(クロロフェノール) 測定方式:大気圧化学イオン化法、三次元四重極質量分析法 検出限界:0.5μg/m3(N)(トリクロロフェノール) 計測時間:1分以内(連続測定) 周囲温度:−5〜40℃ 消費電力:AC100V 4kVA,3相AC200V 3kVA 外形寸法:1,600(W)x1,200(D)x2,100(H)mm 以 上
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WRITTEN BY Corporate Communications Division |