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平成12年7月3日 |
欧州デジタルオーディオ放送規格「DAB」に対応した 高周波信号処理ICを製品化 − DAB規格対応のチューナに必要な機能を1チップに集積し、 低電圧/低消費電力化を実現 − |
日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 石橋 正)は、このたび、欧州のEUREKA(注1)プロジ ェクトによるデジタルオーディオ放送規格「DAB」(Digital Audio Broadcasting)(注2)に対応した 高周波信号処理を1チップで実現する「HD155080TF」を製品化し、平成12年8月よりサンプル出荷を 開始します。 本製品は、3.3Vの低電圧時に、約430mW(typ.)の低消費電力で、さらにDAB対応チューナ(RF部)に 必要なLNA(Low Noise Amplifier)、VCO(Voltage Controlled Oscillator)等ほとんどの機能を1 チップにしたため、低消費電力で低価格のシステムを実現できます。 DABは、EUREKAのプロジェクト147で規格化されたデジタルオーディオ放送規格であり、現在、 FM/AM放送に代わる放送システムとして世界中で注目を集めています。 DAB放送は、欧州を中心にカナダ、シンガポール、オーストラリア等、すでに世界数十カ国で試験 放送、または本放送が開始され、さらに多数の国でDAB方式の採用検討が進められており、自動車分 野を中心に、ホームオーディオ等の市場が立ち上がりつつあります。さらに最近では、ポータブルレ シーバなどにも拡大する見込みです。 従来、DAB対応チューナのシステムは、複数のチップで構成していました。このため、カーオーディ オでは、オーディオ本体とは別に外付けの受信ボックスを付加する必要がありました。そこでカーオ ーディオ用途では、車内スペース確保のため、機器の小型化が求められています。さらに、電池駆動 のポータブルオーディオでは、長時間駆動の要求が強く、低消費電力化、小型化のニーズがあります。 このため、これらの機器に使用するデバイスに対しても、部品削減による小型化や低消費電力化が 求められており、このようなニーズに対応するため、今回DAB対応高周波信号処理IC「HD155080TF」 を製品化しました。 本製品は、DAB規格の中で、各国の採用頻度が高い周波数帯L-Band(1450〜1492MHz)、およびBand III(174〜245MHz)に対応しており、受信した周波数をベースバンドLSIでデコード可能な周波数 (2.048MHz/3.072MHz/38.912MHz)に変換する処理を1チップで実現した高周波信号処理ICです。 従来、DABレシーバのチューナ部は、2チップまたは3チップで構成されていましたが、本製品で はLNA、BandIII用VCO、ミキサ、PLL等、DAB対応チューナに必要なほとんどの機能を1チップで実現 したため、名刺サイズ以下の実装面積でチューナ部を構成することが可能となりました。 また、本製品は3.3Vの低電圧動作が可能であり、消費電力は約430mWの低消費電力を実現してい ます。 パッケージは、厚さ1.2mm(max.)の64ピンTQFPパッケージを採用しており、システムの小型化・ 薄型化を実現できます。 今後は、本製品をベースに、より高性能化、低価格化を図った製品のラインアップを進めます。 (注1) EUREKA(European Research Coordination Action):欧州先端技術共同体構想。欧州民間 企業主体で運営されるエレクトロニクス関連のプロジェクト。 (注2) DAB(Digital Audio Broadcasting):EUREKAが出資するプロジェクト147を中心に開発され たデジタルオーディオ放送規格。DABはその固有名称。使用周波数帯域は全世界共通で、 割り当てはL-Band:1452〜1492MHz、BandI:47〜68MHz、BandII:70〜 108MHz、BandIII: 174〜240MHzであり、各国は、上記周波数から自国の電波事情に合った周波数を選択します。 その他のデジタルオーディオ放送に対する呼称はDSB(Digital Sound Broadcasting)と定め られています。 ■応用機器 ●各種オーディオシステム(カーオーディオ、ホームオーディオ、ポータブルオーディオ) ●PC用途(PCカード、携帯機器内蔵(PDA等))
以 上
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WRITTEN BY Corporate Communications Division |