日立製作所(以下日立)と日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下日本HP)は、このたび、消
費者向け(BtoC)ネットビジネス市場の拡大に向け、インターネットビジネス・モデルの創造とシス
テム構築について協力することで基本合意しました。
今回の合意により、両社は日立の「Rapid e-Transformationセンター」においてインターネット
ビジネスモデルのコンサルティングやデンモンストレーション、共同セミナーなどを7月末から共
同で開始し、BtoC向けシステムの受注を目指します。
日立は、消費者をネット社会における「生活者」という視点で捉え、個々のライフスタイルをより
豊かにするコミュニティをネット上に創出するコンセプト「e-サービスコミュニティ」を提唱して
います。日立とベンチャー企業が、各コミュニティに対して提供するサービスを統合しながら、ISP
とは違うアプローチで数百万人規模の新しいネットコミュニティを形成していく計画です。
こうした「e-サービスコミュニティ」を実現していくために、BtoCやBtoBtoCのビジネスモデルを、
パートナーやユーザーとともに体感・創造する「Rapid e-Transformationセンター」を9月から全国
8個所に順次開設します。同センターではネットビジネスを推進するお客様に対するコンサルティン
グ、ASP、Webマーケティング、eマーケティングやeCRM、さらにはビジネス・オペレーションやバッ
クオフィスサポート等までトータルなインターネットソリューションを提供し、お客様のインター
ネットビジネスのスピーディーな立ち上げをサポートします。
また、ネットビジネスを推進するベンチャー企業を支援するインキュベーションプログラム「e-
Creation Initiative」「ベンチャー投資事業組合(ファンド)」も7月から開始する予定です。
一方日本HPはインターネット・ビジネスのワールドワイドコンセプトとして“E-services"戦略を
展開しています。その中のプログラムとしてネットビジネススタートアップを考えている企業、 ベ
ンチャー企業に対しIT的視点からビジネスモデルを検証し、技術コンルティング、ビジネスパート
ナリング、ファイナンスプログラムを提供することよりビジネスの早期立ち上げを支援する“e-
Garage"プログラムを既に発表しています。
今回の基本合意は、こうした両社のインターネット・ビジネス関連のプログラムを相互に有効活用
し、特にBtoCビジネスを始めるお客様に対し、事業の早期立上げ支援を協力して行うことを目的にし
ています。日立の「Rapid e-Transformationセンター」を拠点として、ネットソリューションの共
同検証や情報交換、共同パートナリング、関連デモ、検証環境の相互利用等を進めていきます。
具体的には、日本HPのHP9000 A400やHP9000 A500を中心としたビジネスモデルの評価や、e-speak
を中心としたビジネスモデル評価、ネットビジネスに特化したソフトウェアのモデリング、e-Market
Placeでのビジネスモデリングなどを実施します。日本HPは、ソフトウェアやデモシステム、
“e-services”や“e-Garage”、さらには米国最新事例等の提供により、日本HPの製品やサービス
の拡販・拡大を強化できます。
日立は同センターへのHPの製品やサービスの適用により、インターネット関連サービスの付加価
値向上を図ります。また、新規ユーザの発掘にあたり共同セミナ等の開催も検討しています。
1989年に、HPと日立は広範囲で長期間のアライアンスを締結し、HPのPA-RISC(*) CPUの共同開発
や、日立のPA-RISCシステムの設計・構築、HP-UXの共同開発を進めています。また昨年5月にはスト
レージ分野におけるアライアンスを発表しています。
さらに本年5月には世界レベルでのインターネットを利用したe-Market Placeでの構築に関し、HP、
日立他でアライアンスを締結しています。
(*)PA-RISCは、Precision Architecture-reduced-instruction-set computingの略称です。
■ 他社商品名称に関する表示
・ UNIXは、The Open Groupの登録商標です。
以上
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