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平成12年5月22日
ボンディングワイヤレス構造を採用し、オン抵抗を約20%削減可能な 薄型パワーMOS FET用パッケージ「LFPAK」を開発
−第一弾として、30V耐圧で4.2mΩと業界最小のオン抵抗
を実現した「HAT2096H」を製品化−
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 日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 石橋 正)は、このたびノートPCな
どの携帯機器や通信機器の小型電源用として、ボンディングワイヤレス構造を採
用することでパワーMOS FETの超低オン抵抗(注1)と低熱抵抗を実現する薄型新
パッケージ「LFPAK」(当社の外形コード名)を開発しました。
 JEDEC標準の小型薄型パッケージSOP-8に対しオン抵抗を約20%削減できるため、
当社最新の0.5μmパワーMOS FETプロセス (注2)を採用した場合、30V耐圧で
2.3mΩ(typ)の低オン抵抗パワーMOS FETが実現できます。
 今回は本パッケージを採用したパワーMOS FETの第一弾として、30V耐圧では業
界最小のオン抵抗4.2mΩ(typ)を実現した「HAT2096H」を製品化、平成12年7月
からサンプル出荷を開始します。
     
  当社では、これまで機器の小型、軽量、高効率化に対応するため、チップ自身
の性能向上に加えSOP-8(外形サイズ:5.0mm×6.2mm×1.75mm(max))の小型パ
ッケージを採用したパワーMOS FETを量産しています。しかし、電池を主電力と
する携帯機器に要求される小型、軽量、長時間動作や通信機器に要求される小型、
高効率化を実現するため、これらの電力を制御するパワーMOS FETには、一層の
低オン抵抗化と、高速動作かつ低ノイズ化、小型軽量化、低熱抵抗化が強く望
まれています。
 そこで、今回、SOP-8パッケージと同一基板占有面積でありながら、厚さを1.1
mmと薄型化し、オン抵抗を約20%削減できる新パッケージ「LFPAK」を開発
しました。

  本パッケージは、従来使用されていたボンディングワイヤを廃し、端子となる
導体電極版をシリコンチップ上に直接接合することで、ワイヤに起因していた抵
抗成分およびインダクタンスを極限まで抑える(LossFree)ことに成功し、また同
時に薄型化も達成しています。また、SOP-8パッケージとは異なり、ドレイン端
子を外形裏面に露出する構造とすることで、熱抵抗も大幅に改善しています。
さらに、本パッケージは、SOP-8のフットプリントにも対応しています。
  第一弾製品である「HAT2096H」は、NチャネルのパワーMOS FETで、当社の低オ
ン抵抗と高速動作を両立した最新の0.5μmパワーMOS FETプロセスのチップを搭
載し、30V耐圧で業界最小のオン抵抗4.2mΩ(typ)を実現しています。ノートPC
のCPU用電源回路や、通信機器の電源部の小型化、低消費電力化が図れます。
  また、本パッケージ「LFPAK」に搭載可能な最大寸法の0.5μmプロセスのパワー
MOS FETを搭載した場合には、2.3mΩ(typ)という超低オン抵抗の実現も可能で
す。
    
  納入形態としては、エンボステーピング梱包を標準として用意しており、自動
装着機に対応しています。今後は、超低オン抵抗2.3mΩ(typ)品を製品化すると
ともに、20Vから40V品のシリーズ展開を行いラインアップ充実を図っていく予定
です。
     
(注1)オン抵抗:パワーMOS FETが動作するときの動作抵抗。パワーMOS FETの性
能を左右する最も重要なパラメータで、値が小さいほうが高性能である。
(注2) 0.5μmパワーMOS FETプロセス:オン抵抗と入力容量とスイッチングスピ
ードを同時に改善した当社の第7世代のパワーMOS FETプロセス。
 
     
■応用機器例
ノートPCのCPU用電源など
通信機器用電源(同期整流用)
■ 価 格
製品名サンプル価格(円
HAT2096H350

■ 仕 様
Ta=25℃における値
製品名外 形タイプ最大定格オン抵抗RDS
(on)(mΩ)
VDSS(V)ID(A)pch(W)VGS=10VVGS=4.5V
HAT2096HLFPAKNチャンネルFET304020*4.2(typ)6.2(typ)
*Tc=25℃における値


    
                                                                      以上












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