株式会社 日立製作所(以下 日立) 通信・社会システムグループ(グループ長
&CEO 林將章)は、日本移動通信株式会社よりHDR(High Data Rate)方式移
動体通信トライアルシステムを受注しました。このトライアルシステムは端末、基
地局、及びネットワーク機器からなり、日立が全体システムを受注し、
QUALCOMM社及びシスコシステムズ社の協力を得て開発を行います。日本移
動通信株式会社は本トライアルシステムを使用して2000年中頃をめどに、
HDR性能評価を目的にフィールドトライアルを行う予定です。
HDR方式の移動体通信システムはQUALCOMM社が基礎開発した、データ
通信に最適化したCDMA移動体通信システムで、 1.25 MHzの帯域で最大
2.4 Mbit/sまでのデータ通信を可能にする高効率性や、パケット通信に着目
したIPベースのアーキテクチャを採用していること、既存のcdmaOneネットワーク
と高い互換性があるため基地局のサイト、アンテナ、アンテナタワーの共用が可能
であること等の特徴を持っています。
本方式では、ハンドセット型、ラップトップ型、ハンドヘルド型等、各種の端末
を使用した、高速なインターネット及びデータ通信が可能です。これによりエンド
ユーザーは、モバイル環境においても、信頼性の高い e-mail, Web検索、電子商取
引、テレマティク等の各種サービスを利用することができます。
日立では、本年1月にHDRに関してQUALCOMM社と提携を行い、両社は
HDR方式の携帯電話システムの共同開発を進めています。今回のトライアルシス
テムについても、これまでの共同開発の成果を活かして取り組んでいきます。
尚、HDR方式については、2000年末を目標とした標準化提案活動が展開さ
れています。日立としても、モバイルデータ通信時代の移動体通信システムとして
の成長が期待できるシステムであると考えています。
以 上
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