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平成12年3月30日 |
車内LAN規格「CAN」に対応した 16ビットシングルチップマイコンを製品化 −自動車の電動パワーステアリングなどの モータ制御機能を1チップで実現− |
日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 石橋 正)は、このたび、16ビットマイコン の最上位機種「H8Sシリーズ」のラインアップ強化として、車内LAN規格であるコントローラ エリアネットワーク(CAN(注1))のインタフェース、および128kバイトのフラッシュメモリを 内蔵したF-ZTAT(TM)(注2)マイコン「H8S/2612F」を製品化し、平成12年6月30日からサンプ ル出荷を開始します。 近年、車載機器やFA等の産業機器の制御分野においては、従来のシリアル通信から、高速 で信頼性の高いCANへの移行が進んでいます。また一方で、機器の開発期間短縮を図るため、 制御用のプログラムやデータの書き換えが容易なフラッシュメモリ内蔵マイコンの需要が高 まっています。 従来、当社は車載機器向けとして、CANインタフェースおよびフラッシュメモリを内蔵した 16ビットマイコン「H8S/2623F、2626F」、「H8S/2646F、2636F」を製品化してきました。 今回は、さらなるラインアップ強化を図るため、自動車の電動パワーステアリングのモータ制 御に必要なモータマネージメントタイマなどの周辺機能を1チップに内蔵した「H8S/2612F」 を製品化しました。 本製品は、0.35μm CMOSプロセスを採用し、当社の16ビットマイコンとしては最高性能の 「H8S/2600」CPUコアに、日立コントローラエリアネットワーク(HCAN(注3))を内蔵しており、 高速かつ信頼性の高い通信を実現できます。また、128kバイトの大容量フラッシュメモリを 内蔵し、システム出荷時の調整データの書き込みに対応するため、大/小のブロック(10ブロ ック)に分割しての消去/書き込みを行うことが可能です。 さらに、従来はI/Oポート用に5V、内部ロジック用に3Vの2電源方式を採用していましたが、 本製品では降圧回路を内蔵することで5V単一電源を実現しました。内部ロジックは、降圧し た電源を使用することで、低消費電力化、低ノイズ化を実現しています。 その他、割り込みによってDMA転送が可能なDTC(注4)、最大4逓倍のPLL(注5)発振回路、 シリアルコミュニケーションインタフェース、16ビットタイマ、ウォッチドックタイマ、10 ビットA/D変換器などの豊富な周辺機能を内蔵しています。 また、自動車の電動パワーステアリングや産業機器のインバータ等のモータ制御用に、6 相のノンオーバラップPWM波形を出力するモータマネージメントタイマを内蔵しました。CPU やDTCとの併用で、高速、かつ高精度なモータ制御が可能となり、システムの高性能化を実 現します。 パッケージは、80ピンQFPを採用しました。車載機器向けとして初めてのパッケージであ り、多様なユーザニーズに対応できます。 (注1)CAN:Controller Area Networkの略で、独 Robert Bosch GmbHが提唱している車 載用のネットワーク仕様。 (注2)F-ZTAT(TM)(Flexible Zero Turn Around Time)は日立製作所の商標です。 (注3)HCAN:Hitachi Controller Area Networkの略で、Bosch CAN Ver. 2.0B active に準拠したFULL CAN対応/16メッセージバッファ。 (注4)DTC(Data Transfer Controller):割り込みによって起動され、CPUに代わってデー タ転送が可能。転送情報を内部RAMに配置することで、チャネル数の増加を実現。 (注5)PLL(Phase Locked Loop):位相同期ループ。 ■開発環境 ユーザのソフトウェア開発環境としては、「H8Sシリーズ」用のCコンパイラ、アセンブラ、 リンケージエディタ、ライブラリアン、シミュレータ、デバッガなどが、一般的に使用され ているパソコンやワークステーション上で利用可能です。さらに、ハードウェアサポートと して、リアルタイムシミュレータ「E6000」をはじめとした各種エミュレータを準備してい ます。 ■応用製品例 ●自動車:電動パワーステアリング ●産業:FA、NC、デバイスネット
以 上
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WRITTEN BY Secretary's Office |