日立製作所 情報コンピュータグループ(グループ長&CEO加藤 孝雄)は、この度、「HITACHI
9000Vシリーズ ワークステーション」に、最新鋭64ビットPA-RISCプロセッサ「PA-8600」を搭
載し、現行モデル「J5000」に比べ約20%の高速化を実現したハイエンドモデル「J5600」、ミッド
レンジモデル「C3600」ならびに「PA-8500」を搭載し、現行モデル比で50%以上の低価格化を実現
したローエンドモデル「B2000」を製品化し、2月10日より発売を開始します。
UNIXワークステーションは、プロセッサの高い処理能力や優れたグラフィックス表示性能により、
機械系3次元処理や電気系設計業務で多く使用されています。最近では製品開発期間短縮のため、
3次元ソリッドモデリングやバーチャル・プロトタイピング技術を活用したハイレベルな設計業務
が増加してきており、より高速・大規模なシステムへの要求が高まってきています。
今回販売を開始する「J5600」、「C3600」は、プロセッサに最新鋭のPA-RISC「PA-8600
(552MHz)」を採用すると共に、メモリーを最大8Gバイトまで搭載可能にしました。さらに、3次元
グラフィックス・アクセラレータ「VISUALIZE-FX」シリーズを搭載することにより、高速表示を実
現しています。また、システム装置の筐体には、ミニタワー型を採用しています。「J5600」では、
4台の内蔵ディスクにオンライン状態でも追加・交換が可能なホットプラグ機能をサポートしました。
また、リムーバブル装置はCD-ROMドライブ1台と,フロッピーディスクドライブまたはDATドライブ
のいずれか1台の計2台、PCIスロットは7スロットまで装備するなど、幅広い拡張性も実現してい
ます。なお、「C3600」「B2000」では、内蔵ディスクを2台、CD-ROM及び、フロッピーディスクド
ライブを同時に搭載できるほか、PCIスロットを「C3600」は6スロット、「B2000」は4スロット装
備しています。
【今回発表の新製品】
モデル名 | プロセッサ(MHz) | メモリー | 価格(税別) | 出荷開始時期 |
J5600 | PA-8600(552)x2 | 1GB〜8GB | 5,393,500円〜 | 平成12年5月初〜 |
C3600 | PA-8600(552)x1 | 512MB〜8GB | 3,263,500円〜 |
B2000 | PA-8500(400)x1 | 256MB〜2GB | 1,178,500円〜 |
<価格内訳> プロセッサ、基本メモリー、内蔵ディスク9GB、CD-ROM、VISUALIZE-FXe、
17型カラーCRT、キーボード、マウス、HP-UX10.20 2ユーザーライセンス
<商標表記>
・ HP−UXは、米国Hewlett-Packard Companyのオペレーティングシステムの名称です。
・ PA−RISCは、米国Hewlett-Packard Companyの商標です。
・ UNIXは、X/Open Company Limitedが独占的にライセンスしている米国ならびに他の国に
おける登録商標です。
・ ダイヤモンドトロンは三菱電機(株)の製品名称です。
【新製品の特徴】
1. 最新鋭プロセッサを搭載し、高速処理を実現
プロセッサには、1.5MB(命令用0.5MB、データ用1.0MB)のキャッシュメモリーを内蔵し、高速
処理を実現した最新鋭64ビットプロセッサ「PA-8600」を採用しました。これによりハイエンドモ
デル「J5600」は、現行モデル「J5000」に比べ約1.2倍、ミッドレンジモデル「C3600」は同
「C3000」に比べ約1.3倍の高性能化を実現しました。また、ローエンドモデルの「B2000」は
「PA-8500(400MHz)」を採用し、同「B1000」に比べ約1.4倍の高性能化を実現しました。
2. 大規模業務にも対応可能
オペレーティングシステム(OS)としては、「HP-UX10.20」に加え、64ビットプロセッサに対応
し、大規模業務にも適した最新OS「HP-UX11.00」が利用できます。このOS機能を最大限に活かす
ために、「J5600」 「C3600」では、ECC付き高速SDRAM採用のメモリーを最大8GBまで搭載可能に
しました。
3. システムの拡張に対応したミニタワー型システム装置
新モデルのシステム装置は、全てミニタワー型を採用しました。これにより、「J5600」では2
プロセッサを搭載し、稼働中の増設交換も可能なホットプラグ機能付き内蔵ディスクを4台、リム
ーバブル装置2台を搭載できます。また、「C3600」「B2000」では内蔵ディスク2台、リムーバブ
ル装置2台が搭載できるなど、適用業務の拡大やデータ量の増大などに伴うシステム拡張も柔軟に
行えます。
4. 高性能グラフィックス機能
実績豊富な「VISUALIZE-FX」シリーズのグラフィックスアクセラレータが利用できます。
「J5600」では、「VISUALIZE-FX6 Pro」と組み合わせ、バーチャルプロトタイピングやシミュレ
ーションに威力を発揮します。また、新開発のグラフィックス・アクセラレータ「VISUALIZE-FXe」
は、標準で3.5Mバイトのテクスチャメモリーを搭載しており、2次元処理はもとより3次元処理にも
対応したハードウェアアクセラレータです。本アクセラレータは、全てのモデルに搭載可能であり、
2次元CADやソリッドモデリングなどに適しています。
5. 現行モデルからの拡張性
「J5600」「C3600」は、それぞれ「J5000」「C3000」からのシステムアップグレードがおこな
えます。
以上
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