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平成12年1月13日 |
インターネット・ビジネス・ソリューションの中核システム、 「IA-64」サーバ等への取組みを強化 −メインフレーム技術を導入したスケーラブルな 32wayサーバ等を製品化予定− |
日立製作所 情報コンピュータグループ(グループ長&CEO:加藤 孝雄)は、インテル社の64 ビット・アーキテクチャ「IA-64」*1の最初のプロセッサである「Intel(R) Itanium(TM)プロ セッサ」を採用したサーバおよびワークステーションの製品化を計画中であり、今年後半より販 売の開始を予定しています。特に、サーバでは、当社が長年培ってきたメインフレーム技術を本 格投入することにより、高いスケーラビリティを実現する32wayサーバの製品化とクラスタ・シ ステムを提供します。さらに、TCO*2削減を実現する、単一サーバでの複数OS同時動作技術を採 用します。 昨今急速に進化、成長を続けるインターネット・ビジネスにおいては、スピーディな新サービ スの提供、取引量の激変に対する安定的なサービスの提供、業務規模に応じたシステムの拡張性 の実現、年中無休のサービスの提供、TCOの削減などが不可欠です。このため、こうしたビジネ ス要件に対応したサーバ・プラットフォームとして、ユーザーからは高速かつ安定した処理性能、 高い拡張性、効率的なシステム統合運用性、高信頼・高可用性を備えたオープンなシステムが求 められています。このような状況の中で、高い並列処理能力や、広大なメモリ空間等を特徴とし た「IA-64」サーバは、次世代のオープン・サーバとして期待を集めています。 こうした動向を踏まえ、当社では、「IA-64」サーバを、これからのインターネット・ビジネ ス・ソリューションを支える中核システムと位置付けています。今後の新しい情報システムのア ーキテクチャは、Webサーバなどのフロント・エンド層、ERP(統合業務パッケージ)やCRM*3、 SCM*4、OLAP(多次元分析ツール)などのアプリケーション層、データベースやデータ・ウェア ハウスなどのバック・エンド層の3階層になると考えています。当社では、アプリケーション特 性に合せて、このアーキテクチャをベースに、IA-64ソリューションとIA-64サーバ・プラットフ ォーム・メニューを提供していきます。 今後製品化を予定している「Itanium(TM)プロセッサ」採用の当社サーバでは、当社開発のチ ップセット*5を採用したハイエンドモデルの32wayサーバ、8wayサーバに加え、4wayサーバ、 2wayサーバ等からなる幅広いラインアップを計画しています。 特に、新たに当社が開発するチップセットを採用した、32wayと8wayのサーバは、大容量キャ ッシュ・メモリの搭載により、アプリケーション実行の高速化を特徴とします。32wayサーバで は、高多重SMP(対称型マルチプロセッサ)技術により、高いスケーラビリティを提供します。 また、「InfiniBand(TM)」*6アーキテクチャを採用したクラスタ・システムの実現も計画中で す。 さらに、単一サーバ内のプロセッサなどを、複数OSとアプリケーションへ割り当てることを可能 とする技術(論理的資源分割技術)の採用により、複数のサーバを統合可能とし、TCOの削減や システムの負荷分散も実現する計画です。加えて、高信頼性・高可用性技術の強化により、24時 間365日安定したシステム稼働環境も提供します。 なお、ワークステーション分野でも、インターネット時代に向けたエンジニアリング、ファイ ナンシャル、デザイニングなどのプロフェッショナル・ユースに向けてグラフィック機能を強化 したIA-64ワークステーションを投入し、快適な環境を提供していきます。 当社とインテル社との間では、従来から強固な関係を築いており、「Itanium(TM)プロセッサ」 の4wayチップセット開発に参画し、インテル社のETC(エンタープライズ・テクノロジ・センタ) *7にも設立当初から参画しています。 さらに、今後とも、インテル社との共同プロモーション に加え、OSベンダやISVおよびIHVとの関係強化、当社オープン・ミドルウェアとソリューション のIA-64対応、ASC(アプリケーション・ソリューション・センタ)*8によるISVプロダクトのポ ーティングとチューニング加速などの様々な取組みを推進していきます。 インテル社の副社長 兼 エンタープライズ・サーバ事業本部長であるマイク・フィスター (Mike Fister)氏は、「インテルは、日立の幅広いハイエンドItanium(TM)プロセッサをベース としたエンタープライズ・ソリューションの開発を歓迎します。日立のエンタープライズ・ソリ ューション開発の専門技術と、インテルのItanium(TM)プロセッサの高い拡張性・可用性・性能 を合せることは,インターネット・エコノミーの要求に合致する傑出したサーバ・ソリューショ ンを提供することになるでしょう。」と述べています。 マイクロソフト コーポレーション ウィンドウズ部門担当バイスプレジデントであるブライ アン バレンタイン(Brian Valentine)氏は、「日立が、64-bit Windowsに対応した 32wayお よび8wayのIA-64サーバに取組んでいるのを嬉しく思います。日立の持つメインフレーム分野で の豊富な経験に基づくハードウェア/ソフトウェア技術と、64-bit Windowsのスケーラビリティ との融合により、IA-64を用いた新しいエンタープライズ・サーバ・ソリューションが顧客にも たらされることでしょう」と述べています。 ■本文注記 *1 IA-64:インテル社の次世代マイクロプロセッサ・アーキテクチャ。64ビットの演算機能、メ モリ容量の拡大、新しいテクノロジである EPIC(Explicitly Parallel Instruction Computing:明示的並列命令 コンピューティング技術)、暗号化やビデオエンコード対応に も最適化された命令セットなどを備え、次世代のサーバおよびワークステーション向けに大 幅な性能向上と新機能の採用が期待される。 *2 TCO(トータル・コスト・オブ・オーナーシップ):コンピュータ・システムの構築・管理・ 運用にかかる総コスト。 *3 CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネージメント):顧客のさまざまなニーズをくみ 上げ、その情報をマーケティングやセールス、アフターサービス等に活かし、顧客の満足度 を上げることにより、企業の収益を効率よく向上しようという考え方。 *4 SCM(サプライ・チェーン・マネージメント):原材料、部品の調達から製造・配送・販売と いった一連の活動をサプライチェーンと呼び、その活動を全体的に統合して経営戦略と連動 させる管理手法。 *5 チップセット:サーバやワークステーションに内蔵され、プロセッサ、メモリや入出力装置 を接続・制御するLSI群。 *6 InfiniBand(TM)アーキテクチャ:インテル社、マイクロソフト社の他、サーバ・ベンダ5社 が中心となって設立した InfiniBand(SM) Trade Associationにより、仕様策定が進められ ている次世代サーバ用I/Oアーキテクチャ。当社は、1999年10月より、スポンサーメンバと して、InfiniBand(SM) Trade Associationに参画。 *7 ETC(エンタープライズ・テクノロジ・センタ):インテル社が、1999年2月にワシントン州 デュポンに開設した、次世代サーバ・プラットフォームへ向けた先進的コア技術をサーバ・ ベンダ各社と共同で策定・開発するための機構。当社は、1999年2月の設立当初から参画。 *8 ASC(アプリケーション・ソリューション・センタ):インテル社が、米国を始めとして、 全世界13拠点で開設しているインテル・アーキテクチャをベースとしたシステム上で稼働す るアプリケーション・ソフトウェアの性能改善のための技術的サポートを行うセンタ。 当社は、インテル社の支援のもとで1998年7月に日立ASCを設立。 ■他社商標注記 ・Intel、Itaniumは、米国Intel Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商 標です。 ・InfiniBandは、InfiniBand Trade Associationの商標またはサービスマークです。 ・Microsoft、Windowsは、米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標 または商標です。 以上
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WRITTEN BY Secretary's Office |