−モバイル端末を利用し介護認定調査員の負担を軽減−
日立製作所はこのたび、2000年4月施行の介護保険制度に関して、モバイル端末を用いて訪問調査の作業を簡便化する訪問調査支援システム「ライフパートナー/OM」の開発に着手しました。
近年、日本では、社会の高齢化が急速に進み、介護への関心が高まっています。今後、介護を必要とする高齢者が急速に増えることが予想される一方で、介護する家族の高齢化や少子化・核家族化などにより、個人では解決できない課題が顕在化しています。このような社会的な不安と課題の解消を図るため、介護保険制度が2000年4月より施行されることになりました。
介護保険制度は、介護認定調査員による訪問調査、その結果をコンピュータで判定した一次判定、 かかりつけ医意見書の3種類の資料を、保健・医療・福祉分野の学識経験者で構成する介護認定審査会 にて要介護度を決定する必要があります。
昨年、416地域(905市区町村)において実施された要介護認定モデル事業により、訪問調査などの作業負荷が高いことが明らかになり、介護認定調査員の作業負荷軽減が求められています。また、要介護認定は原則6ヵ月ごとに更新する必要があり、迅速に訪問調査などを行うことが求められています。
当社では本年6月に、介護保険制度の保険者である自治体を対象に、煩雑な保険事務を効率的に処理する情報システムパッケージおよび事業計画策定支援サービスを商品化し、日立介護保険システム「ライフパートナー」シリーズとして販売を開始しました。
このたび、開発に着手した訪問調査支援システム「ライフパートナー/OM」は訪問調査で使用する 調査票を従来の紙媒体からモバイル端末(Handheld PC「PERSONA」)に替えることで基本調査85項目(選択式)の登録作業を簡便化することができます。
「ライフパートナー/OM」は順番に表示される調査項目を順次チェックできるとともに、入力漏れを防ぐチェック機能があり、迅速で効率的に訪問調査を実施することができます。
この他にもモバイル端末の調査情報を認定ソフトへ一括で送信できるため、介護認定調査員の事務処理を軽減することができます。
当社では今後、介護保険だけではなく、障害者福祉や福祉医療などを含む福祉分野全体を対象とした 総合福祉に関して積極的に取り組んでいく計画です。
出荷時期 | 平成11年9月 |
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