2005年1月26日
株式会社 日立製作所
特殊なドットパターンを含めた「デジタルペン対応用紙」対応の帳票を
ユーザ自身がいつでも作成・印刷可能
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:古川 一夫、以下 日立)は、このたび、デジタルペンを使い、特殊なドットパターンを含めた「デジタルペン対応用紙」対応の帳票に書いた情報を電子化し、そのまま業務システムで利用可能とする「デジタルペン ソリューション」のメニューに、従来、印刷業者に発注する必要があった「デジタルペン対応用紙」対応の帳票を、ユーザ自身がいつでも作成・印刷可能とする「デジタルペン対応用紙オンデマンド印刷機能」を追加し、1月27日から販売開始します。
デジタルペンは、ペン自体に超小型カメラを内蔵し、「デジタルペン対応用紙」上にある特殊なドットパターンをカメラで読み取ることで帳票の種類と紙面の位置情報を認識し、手書き情報を電子化します。「デジタルペン対応用紙」は、特殊なドットパターンを印刷する必要があるため、従来は印刷業者に発注する必要がありました。今回、ユーザ自身が業務内容に応じた帳票を作成し、いつでも必要な枚数をプリンターから印刷可能となります。これにより、例えば、案件や顧客により記載内容が変わる病院の看護記録や商品・設備などの点検、複数種類の帳票を用いる保険や自動車などの見積もりや販売契約などの業務において「デジタルペン ソリューション」を導入することで、業務効率を向上することが可能となります。
日立の「デジタルペン ソリューション」は、生鮮卸売市場をはじめとする流通分野や医療分野などで利用されはじめています。今後も、手書き作業が残るさまざまな業務・分野への積極的な拡販を進めていきます。
従来は、印刷業者に発注が必要であったデジタルペン対応用紙を、ユーザ自身が、プリンターで必要なときに必要な枚数印刷することを可能としました。また、帳票レイアウトが容易に変更可能となりました。これにより、デジタルペンに対応した帳票の印刷発注や在庫管理、帳票レイアウトの版下作成のコストなどを意識する必要がなくなります。
印刷する帳票は一枚ごとに異なるドットパターンとすることが可能なため、業務システム上にある指定したデータと帳票との対応付けをすることが可能です。そのため、顧客の情報や数値などを加えて印刷した帳票に、デジタルペンで追記や修正を行うと、対応する業務システム上のデータを更新することが可能です。
2008年度末までに累計800セット
製品 | 価格(税込) | 提供時期 |
---|---|---|
デジタルペン ソリューション | 個別見積(*1) | 2005年4月1日 |
カーボンインクにより特殊なドットパターンを印刷した専用紙を指します(図1のA)。ドットは、約0.3mm間隔で格子状に配置されており、それぞれが微妙に上下左右にずれて配置しています(図1のC)。6×6ドット分の面積(1.8mm×1.8mm)を一単位とすると(図1のB)、36個のドットにつき、それぞれ上下左右4通りの組み合わせが考えられるので、理論上そのパターンは4の36乗通りの組み合わせが考えられます。この6×6ドットの組み合わせを面積に換算すると、非常に膨大な範囲を網羅することとなります。ドットパターンは、一単位ごとにX、Y座標が割り当てられているため、個々のデジタルペン対応用紙上でのドットパターンのX、Y座標から、全ペーパー上での絶対位置を判別できます。デジタルペン対応用紙はそれぞれのペーパーに、固有のIDを割り振ることにより識別が可能です。用途に応じた帳票をこの用紙上にレイアウトして使用します。
図1:デジタルペン対応用紙の仕組み
以上