ページの本文へ

Hitachi

 

2002年8月13日
株式会社 日立製作所

電子自治体分野でシステムパートナー戦略を拡大

―パートナーに電子行政ショールームを開放、製品の相互供給や共同開発を推進―

 株式会社日立製作所 情報・通信グループ(本社:東京都千代田区 グループ長&CEO:小野功)は、電子自治体分野における間接販売力ならびにソリューション提案力の強化に向け、システムパートナー(*1)戦略を拡大します。具体的には、従来行ってきたパートナーへの製品の販売委託と技術サポートに加え、当社とパートナーにおいて、電子自治体基盤ソフトの共通化や製品の相互供給や共同開発を推進します。これにより、日立およびパートナーではニーズに応じた幅広いソリューションを迅速に提供できるようになります。

*1
システムパートナー:情報・通信グループ公共部門の保有する、自治体向けAPP(アプリケーション・プログラム・プロダクト)製品および電子自治体関連製品を販売する会社。

 政府は、「e-Japan2002プログラム」の中で、2003年度での電子政府実現と電子自治体構築の推進を掲げ、申請・届出など手続の電子化や共通基盤の整備を進めています。このような国の動きと並行し、一部の自治体ではすでに各種行政サービスの電子化や既存システムの再構築を進めております。また、自治体が抱える人材面やコスト面などの課題から共同運営センターやアウトソーシングを利用した新たな行政サービスの形態も検討されており、2004年度以降は全国で電子自治体の実現に向けた動きが本格化することが予想されます。

 一方、ITベンダーでは、このような社会的ニーズに応じたソリューションを迅速に提供することが必要となります。当社は、1999年に「電子行政ソリューション」を発表し、電子政府・電子自治体構築のニーズに対し基盤システムから各種業務アプリケーションなどを提供しています。また、製品の販売委託や技術サポートを行うパートナービジネスも行っており、全国の自治体に対して豊富な提供実績があります。今回、本分野におけるシステムパートナー戦略を拡充し、相互供給や共同開発を進めることで、当社とパートナー各社の持つ製品やノウハウを組み合わせた幅広いソリューションの提案が可能となります。これにより、ユーザでは製品の選択肢が広がり、よりきめ細かいサポートが受けられるようになります。

システムパートナー戦略の主な施策

1.システムパートナーへの支援

(1) 電子行政ショールームを利用したパートナーの販売活動支援

パートナー支援のプログラムとして、来場者数1万人を突破した当社の電子行政ショールーム「CyberGovernment Square」(東京都港区)(*2)を7月1日よりパートナーに開放します。パートナーでは、当社の営業と同じように本ショールームを利用した販売活動が可能となります。

(2) 各種の情報提供

システムパートナー向けに電子自治体関連の最新情報(国の情報、電子自治体関連情報、パッケージ情報)を提供する専用ホームページ「SP_ProWeb」を7月1日に開設します。

*2
電子行政ショールーム「CyberGovernment Square(サイバーガバメント・スクエア)」:
2000年3月末にオープンした日本初の電子行政ショールーム。2002年4月には電子自治体向けにリニューアルオープン。

2. 電子自治体基盤ソフトウェアの共通化

当社が備える以下の電子自治体基盤ソフトをパートナーへ供給し、電子行政インタフェースの共通化を図ります。これにより、パートナーではシステム開発のコスト低減と開発の効率化が図れます。

(1) 電子行政窓口基盤ソフト「アプリポーター」

インターネットを通じた電子申請や電子窓口のスピーディーな構築をサポートするセキュリティや認証などの各種共通機能を持つ「電子行政インタフェース」を実装した基盤ソフトです。本基盤ソフトは、すでに日本IBM株式会社および日本ユニシス株式会社に対しても供給を開始しています。

(2) 「電子決裁基盤ソフト」

電子決裁基盤ソフトは、財務会計、文書管理、総務支援などのアプリケーションの共通基盤として自治体内の文書の決裁処理を統合し、ユーザインタフェイスの統一、行政事務の効率向上を実現します。

(3) 「職員ポータルソフト」

職員ポータルソフトは、電子自治体システムの職員の玄関口として、シングルサインオン(*3)の実現や、職員の認証を実現します。職員ICカードを利用した認証、生体認証を実現します。

*3
シングルサインオン:ユーザが1回のログインで、複数のサーバにアクセスできるようにする機能。

3.電子自治体向けアプリケーションパッケージの相互供給の促進

システムパートナーにて開発された電子自治体向けアプリケーションパッケージの相互供給を促進するため、システムパートナー間での拡販を支援するホームページ「PRAS(Partner Registration Application for Sale)ライブラリ」を9月1日に開設します。

4.電子自治体向けアプリケーションパッケージの共同開発を促進

当社とシステムパートナーが持つ製品開発ノウハウを活かし、電子自治体対応のアプリケーションパッケージの共同開発、製品化を促進します。
(例 電子調達システム,電子申請・届出システム(いずれも2002年度中))

5.地域密着型ビジネスの強化

日立の関連会社やシステムパートナー、支社と連携し、電子自治体における地域密着型ビジネスを展開します。例えば、電子県庁への対応の強化としては、電子県庁向けの電子自治体アプリケーションである電子申請・申告業務、電子入札業務などを整備します。また、電子自治体業務を共同利用する共同利用センターやASP化にも対応して行きます。これにより、各地域でのシステムパートナー戦略の拡大を図ります。

以上

ニュースリリース&トピックスに関するお問い合わせを受け付けております